Pokemon GOの“分断”は解決できるか?/2018年のモバイル業界はどうなる?Mobile Weekly Top10

» 2017年12月27日 15時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 今回のITmedia Mobile Weekly Top10は、2017年12月18日から12月24日までのアクセスを集計し、ランキング化しました。

AR+プロモーションコード iOS版(iPhone 6s以降)限定の「AR+」(写真=左)と、Android版限定の「プロモーションコード」(写真=右)

 アクセスランキングの1位8位は、iOS版のPokemon GO(ポケモンGO)に新たに実装された「AR+」に関する記事です。

 ポケモンにより「近づける」ようになるAR+は、「エキスパートボーナス」という新たなボーナス要素も内包しています。しかし、現時点ではiPhone 6s以降のiPhoneでのみ利用可能で、Android版では新たなボーナスの恩恵にあずかれません。また、スマートウォッチへの対応も実質iOS版のみです(Apple WatchはiOSデバイスでのみ使える)。

 AndroidスマホでPokemon GOをプレイしている人がプレイと機能の両面で“不利”な扱いを受けているともいえる状況ですが、逆にノベルティとしてアイテムなどを無料でもらえる「プロモーション」機能はAndroid版でのみ利用できる状況です(日本ではプロモーションを使ったアイテム配布の実施例はありませんが……)。

 このように、現状のPokemon GOは遊ぶプラットフォームによってある種の“分断”が起こってしまっています。

 iOS版アプリのAR+は、Appleの「ARKit」を使って実現しています。Androidでも特別なハードウェアを必要としない「ARCore」というAR技術が登場したため、時間がたてばAndroid版アプリにもAR+(とエキスパートボーナス)が実装される……と期待したいのですが、Android版のスマートウォッチ対応やiOS版のプロモーションコード対応が進まない現状を見ると不安に思ってしまいます。

 遊ぶプラットフォームが違ってもプレイ上の“不公平”が起こらない――そんなスマホゲームが理想だと思うのですが、難しいものなのでしょうか……?

MVNOの成長が鈍化? MM総研の「独自サービス型SIMの市場規模実績および予測」。2018年3月末の予測契約回線数を下方修正している

 2位には、石野純也さんの連載から「大手キャリアの“逆襲”が目立った2017年/MVNOは『勝ち組』『負け組』が明確に」がランクインしました。

 2017年を思い返すと、夏商戦あたりから大手キャリアの「MVNO(≒格安SIM)対抗」が強まった印象です。その結果、「事業が順調なMVNO」と「事業が不調なMVNO」の色がハッキリと分かれ、前者においても純増の鈍化という影響が出てきています。

 そんな中、既にMVNOとして事業を展開している楽天は自社で通信網を構築する「MNO」になることを表明(参考記事)。新しい周波数帯(Band)の免許の割り当てを前提に、2019年中の事業開始を目指しています。

 2018年のモバイル通信業界には、何が待ち受けているのでしょうか……? 楽しみにしつつ、2017年最後の「Mobile Weekly Top10」を締めくくろうと思います。

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