大手キャリアが海外ローミングサービスを拡充する一方で、「クラウドSIM」と呼ばれる仕組みを活用し、海外でデータ通信料金を割安で使えるモバイルルーターも複数登場しています。
クラウドSIMは「SIMバンク」や「SIMプール」と呼ばれる装置に複数のSIMカードを挿しておいて、ユーザーが実際に利用するエリアに最適なSIMカードを「ダウンロード」して使うもので、この連載でも何度か取りあげています。
このクラウドSIMに対応したスマートフォンが、近々日本国内でも発売される見通しです。
6月末に中国・上海で開催された「Mobile World Congress Shanghai 2018」において、クラウドSIMルーターで知られる香港uCloudlinkが、「World Phone S1」というスマホを展示しました。これがまさしくクラウドSIM対応スマホで、同社の担当者が日本国内でも近いうちに発売すると明かしたのです。
World Phone S1の主なスペックは以下の通りです。
……と、一見すると何の変哲もないミドルハイ(ミドルレンジの上位)スマホですが、クラウドSIMによって海外渡航時のデータ通信料を割安に使えることが期待できます。
海外ローミングサービスの拡充やクラウドSIMを使った各種サービスなどによって、海外でのデータ通信がより手軽かつ割安になってきました。
少し前は「海外パケ死」あるいは「キャリアのローミングサービスは高額」というイメージがありましたが、これらのサービスを活用することで「海外でのスマートフォン利用は怖くない」と感じる方が1人でも増えればと思います。
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