以上で各審査員の点数が出そろいました。点数の高い順に集計した結果は以下の通りです。
スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2019の栄冠を手にした機種は、44点を獲得したOPPO Reno Aとなりました。Reno Aは、6.4型フルHD+有機EL、Snapdragon 710、6GBメモリ、3600mAhバッテリー、デュアルカメラといった必要十分なスペックを持ちながら、日本でニーズの高い防水とおサイフケータイに対応した、日本オリジナルのモデルです。これまでの商慣習なら、このスペックのモデルは4〜5万円台かそれ以上の価格が妥当なところでした。
実際、同じく防水とおサイフケータイに対応したミッドレンジの「OPPO R15 Pro」は、発売当初は6万9880円(税別)でした。しかしReno Aは、それを大きく下回る3万5800円(税別)という価格を実現し、大きな衝撃を与えました。推薦機種や配点の理由でも、この価格、すなわちコストパフォーマンスの高さを評価する声が多く挙がり、「他社がマネできなかった」という点を見ても納得の結果といえます。日本市場参入2年目でトップ評価を得たことは特筆に値しますし、OPPOの勢いが感じられます。
一方、2019年は例年にないほどの接戦となり、2位はReno Aと2点差の42点でHUAWEI P30 ProとGalaxy Foldが並びました。P30 Proは突出したカメラ性能、Galaxy Foldは新たなカタチを提案したことが評価されました。わずかな差で1位は逃しましたが、2モデルのいずれも、1位になってもおかしくないほどの評価でした。Galaxy Note10+は33点で4位につけており、メーカーだけでいえば、Galaxy Foldと合わせてサムスン電子が最高得点を獲得しました。
iPhone 11は、売り方や超広角カメラの楽しさを評価する声はあった一方で、端末としての変化や面白みが足りないという声もあり、上位のランクインとはなりませんでした。2016年の「Xperia XZ」以来、Xperia 1/5で3年ぶりにノミネートされたXperiaの“復活”もトピックでした。
2020年は、いよいよ5Gに対応したスマートフォンが日本でも発売されます。「ただ5Gに対応した」だけではなく、プラスαでの面白さが感じられるモデルの登場に期待したいですね。
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