iPhone 12シリーズを買う際、一緒に欲しくなる注目の周辺機器といえば、「MagSafe充電器」でしょう。
MagSafe充電器は、iPhone 12シリーズと同時に発表・発売された、磁石で取り付けられる周辺機器規格「MagSafe」対応のワイヤレス充電機です。充電パッド部がiPhone 12シリーズの背面に吸着し、充電パッドがズレることなく確実に充電できるのが利点です。
さらに、iPhone 12シリーズ充電時の供給電力が最大15Wにアップ(iPhone 12 miniは12W)。従来のiPhoneのワイヤレス充電は最大7.5Wと比べ2倍になります。これにより、ワイヤレス充電の欠点である、充電速度の遅さの改善が期待されます。
筆者も実際にMagSafe充電器を購入して試したのですが、何も考えずフル充電して3時間半近くかかるなど、最大15Wというにはかなり遅いという印象。有線20W充電と比べ2倍以上の遅さです。発表内容やワイヤレス充電の特性からある程度遅いとは予測はしましたが、4400円と安くはない製品だけに、ここまで期待外れだと腹の虫が治まりません。
そこでこの記事では、MagSafe充電器の充電速度を徹底チェック。その結果、少しの工夫で150%速く充電できた方法も紹介していきます。
まずは「MagSafe充電器」について紹介しましょう。価格は税込み4400円で、パッケージに入っているのはワイヤレス充電器のパッドのみです。実際に最大15Wで充電するには、別途USB Type-C端子を搭載したUSB PD対応の充電器が必要です。
また、MagSafe充電器の発売後、早々にAppleが製品説明を追加。1つは、iPhone 12 miniで利用する際の供給電力は最大12Wにとどまること。もう1つが、Appleが販売するMagSafe対応レザーケースを装着して充電すると、円形の跡が残ること。iPhone 12 miniやレザーケースのユーザーは注意する必要があります。
実際の使用感ですが、iPhone 12 Proが裸の状態では磁石でしっかりと吸着します。ただ、最適な状態で充電できるのは便利ですが、取り外す際に充電タップ部をつかんで外す手間が増えました。人によっては、Lightning端子の着脱と手間が変わらないと感じるかもしれません。
なお、横着してケーブルを引っ張ってMagSafe充電器を取り外すのはやめましょう。ケーブルがかなり細く、短期間で破損する可能性が高いからです。軽い力で外したい場合は、iPhoneに非純正の薄い樹脂製ケースを付けて、磁石の吸着を和らげるのが無難でしょう。
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