日本では「Galaxy S6 edge」以降、左端と右端にカーブのあるディスプレイを採用してきた(エッジスクリーンに原則1本化されたのは「Galaxy S8」以降)。このカーブディスプレイは、昨今のGalaxyスマホのハイエンドモデル(SシリーズとNoteシリーズ)のアイデンティティーともいえるものだ。
しかし、Galaxy S21シリーズのうち、Galaxy S21 5G/S21+ 5GではエッジにカーブのないDynamic AMOLED(有機EL)ディスプレイを採用している。画面サイズはS21が6.1型、S21+が6.7型となっており、インカメラ周辺部にピンホール(穴)が開いている。
一方で、Galaxy S21 Ultra 5Gは左端と右端にカーブのあるDynamic AMOLEDディスプレイを引き続き採用している。カーブディスプレイの見え方や操作性が気になるという人は、事前に実機で確認することをお勧めしたい。
Galaxy S21 5Gシリーズで一番大きな変更点といえば、カメラ回りのデザインである。
最近のGalaxy Sシリーズでは、背面のカメラモジュールがある部分のみが“出っぱる”デザインを採用していた。特に、1億300万画素センサーを搭載した「Galaxy S20 Ultra」では、その出っぱりが非常に目立つ。
それに対し、Galaxy S21 5Gシリーズでは、側面の金属フレームがカメラ周辺部に“回り込む”ようになった。カメラ部分が出っぱっていることに変わりはないが、金属フレームとシームレスに一体化することで、パッと見の出っぱり感は抑えられている。
合わせて、ボディー背面のガラスがつや消し(非光沢)加工となった。指紋もあまり目立たない。背面に映り込む自分や、指紋の付着が気になっていた人には朗報といえる。
Galaxy S21 Ultra 5Gのアウトカメラは4眼構成で、中でも広角カメラは1億800万画素の超高解像度センサーを採用している。
このセンサーは「1億800万画素の写真を撮る」ために使うというよりは「電子(バイブリッド)ズームの画質を上げる」という文脈で使われる。このカメラを生かした100倍ズームは非常に強力だ。ただし、100倍ズームはブレもそれなりに大きいため、三脚など本体を確実に固定できる環境での利用が推奨される。
S21 Ultra 5Gは、Galaxy Noteシリーズ以外のGalaxyスマホとしては初めて「Sペン」に対応している。ただしSペンは別売となる。純正オプションとして、Sペン付きのケース「Smart Clear View Cover with S Pen」も用意される。
Galaxy S21 5Gシリーズは、USB 3.0 Type-C端子を備えている。DisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応しているので、適切な映像出力ケーブルやアダプターを用意すれば、PCライクなデスクトップ環境「DeX」も利用できる。
一方で、同シリーズは3.5mmイヤフォンマイク端子を備えない。音声を外部出力するには、USB Type-C接続のイヤフォンマイクなどUSB Audio規格に準拠したオーディオデバイスか、Bluetoothオーディオデバイスが必要となる。
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