Googleが「見守りカメラ」と「呼び鈴」を日本でも展開 有料サブスクサービス「Nest Aware」も

» 2021年08月05日 22時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 Googleは8月26日から順次、「Google Nest」ブランドの見守りカメラとドアベル(呼び鈴)の新モデルを日本において発売する。同社の直販サイト「Google Store」や主要な家電量販店のWeb通販サイトを通して販売される。

 合わせて、同社はNestブランドを対象とする有料サブスクリプションサービス「Google Nest Aware」を日本でも提供する。

見守りデバイス Google Nestブランドの見守りデバイスが日本に上陸

Google Nest Doorbell(Battery Type)(8月26日発売)

 「Google Nest Doorbell(Battery Type)」は、カメラを備えるスマートドアベル(呼び鈴)だ。その名の通りバッテリー駆動に対応しており、配線が必須の「Google Nest Hello」(日本未発売)と比べ、設置の自由度が高まったことが特徴となる。8月26日に発売される予定で、Google Storeでの税込み直販価格は2万3900円だ。

Google Nest Doorbell(バッテリー式) Google Nest Doorbell(バッテリー式)
設置イメージ バッテリー式なので、電源の取り回しが困難な場所にも設置しやすい

 電源は内蔵のリチウムイオンバッテリー、または既存の呼び鈴用の配線からの給電(※1)で確保する。リチウムイオンバッテリーで駆動する際のバッテリー残量は「Google Homeアプリ」を介して確認可能だ。

(※1)AC(交流)8〜24V/10VAの電源に対応

 本体には約1300万画素のHDR(ハイダイナミックレンジ)対応カメラを内蔵しており、最大6倍のデジタルズームにも対応している。最大3m先まで確認できるナイトビジョン(暗視)機能も備える。画角は145度と広めに取られている。

 通信は2.4GHz帯のWi-Fi(IEEE 802.11b/g/n)とBluetooth Low Energyに対応している。カメラの映像確認や呼び出しへの応対は、Google HomeアプリやGoogleのスマートディスプレイ「Google Nest Hubシリーズ」を介して行える。アプリをうまく使えば、外出中でも来客と会話をしたり、プリセットした応答メッセージを流したりといったことも可能だ。

応答イメージ 自宅にいる際は、Google Nest Hubシリーズがあれば、スマホが手元になくても応答できる

 カメラに「人物(※2)」「動物」「車両」「荷物」のいずれかが映り込むと、機械学習ベースのAI(人工知能)が識別して通知を出す機能も備えている。この判定処理はデバイス単体で行われるため、プライバシーやセキュリティ面でも安心だという。

 Nest Awareに加入している場合はプランによって過去30日または60日、未加入の場合は過去3時間のアクティビティの動画履歴(※3)をオンラインで確認できる。Wi-Fiで通信できない場合や停電時に備えて、オンデバイスでも最長1時間のイベント動画を保存できるようになっている。

(※2)Nest Awareに加入している場合は、認証(登録)済みの人物を個別に識別することも可能(Nest Camも同様)
(※3)動きや音を検知した場合のアクティビティの録画が対象(Nest Camも同様)

カメライメージ 広角カメラを搭載しているので、来客の手荷物まで確認できるようになっている

Google Nest Cam

 「Google Nest Cam」は、Googleの見守り(Wi-Fi)カメラの新製品だ。電源供給方法と想定設置場所の異なる2製品が登場する。

Google Nest Cam(屋内、屋外対応/バッテリー式)(8月26日発売)

 「Google Nest Cam(屋内、屋外対応/バッテリー式)」は、屋内と屋外のどちらでも設置できる設計で、内蔵バッテリーによる完全ワイヤレス運用にも対応することが特徴だ。8月26日に発売される予定で、Google Storeでの税込み直販価格は2万3900円となる。

Google Nest Cam(屋内、屋外対応/バッテリー式) Google Nest Cam(屋内、屋外対応/バッテリー式)

 電源は内蔵のリチウムイオンバッテリー、または外部電源からの給電で確保する。本体にはUSB Type-A端子付きのACアダプターと屋内用充電ケーブル(1m)が付属しているが、「防じん・防滴ケーブル」など、別売で屋外設置に必要な電源パーツも用意されている。

 カメラは付属の「マグネットプレート」に取り付けて利用する。金属の壁面に取り付ける場合はこのプレートだけでOKだ。金属以外の壁面に取り付ける場合は、付属の「壁用プレート」を併用してネジ止めできる。

 なお、室内設置用の「Google Nest Cam スタンド」は別売となる。スタンドがなくても設置はできるが、カメラの安定性を考えると用意した方が良いだろう。

 本体はIP5X等級の耐じん性能とIPX4等級の耐水性能を備えており、稼働気温はマイナス20度〜40度まで対応しているため、風雨にさらされる程度であれば屋外設置も問題なく行える。

 屋外に設置したカメラを定期的に充電しながら使うのはおっくうと感じるのであれば、屋外設置用の電源パーツを別途用意しよう。

取り外し 壁面設置時は、マグネットプレートを利用する。カメラ自体の固定がマグネットということもあり、屋内で使う分にはたまに充電しながら使うのも苦にはならないだろう
防水防じん IP54等級の耐水耐じん性能があるため、屋外への設置も問題ない
オプションのスタンドと 屋内設置する場合は、別売のGoogle Nest Cam スタンドを用意すると安定感があり、見た目も良くなる

 本体には約2000万画素のHDR(ハイダイナミックレンジ)対応カメラを内蔵しており、最大で6倍のデジタルズームに対応している。画角は130度となる。撮影動画の画質は最大でフルHD(1920×1080ピクセル)/30fpsとなる。ナイトビジョン機能も備える。在宅時には録画を自動でストップする設定も可能だ。

 通信は5GHz帯(IEEE 802.11a)と2.4GHz帯のWi-Fi(IEEE 802.11b/g/n)、Bluetooth Low Energyに対応している。カメラの映像確認は、Google HomeアプリやGoogle Nest Hubシリーズを介して行える。

 カメラに写り込んだ被写体を検知して通知する機能は、荷物の検知に対応しないこと以外はNest Doorbellと同一仕様となる。Nest Camでは、Nest Awareの「Plusプラン」に加入している場合に、過去10日分の連続動画をアプリから確認できるようになっている。

Nest Hubで カメラの映像はNest Hubシリーズで確認できる

Google Nest Cam(屋内用/電源アダプター式)(数カ月以内に発売予定)

 「Google Nest Cam(屋内用/電源アダプター式)」は、先述のバッテリー式から内蔵バッテリーを省いた屋内専用モデルとなる。今回発表された新製品の中で唯一発売日が決まっておらず、Googleによると「数カ月以内に発売する予定」だという。Google Storeでの税込み直販価格は1万2300円となる予定だ。

Google Nest Cam(屋内用/電源アダプター式) Google Nest Cam(屋内用/電源アダプター式)

 電源はUSB Type-A端子付きのケーブル(3m)で取り、ACアダプターも付属する。卓上設置用スタンドを使った机上設置と、壁取り付けプレートを使った壁面設置が可能だ。稼働気温は0度〜40度まで対応する。

 その他の主な仕様は、バッテリー式とおおむね同様だ。

設置イメージ 屋内での設置を想定していることもあり、卓上スタンドは標準付属する

Google Nest Aware

 「Google Nest Aware」は、Google Nestシリーズのデバイスを使った有料サブスクリプションサービスだ。プランはGoogleアカウント単位で契約する形態で、サービス内容に応じて「Google Nest Aware」「Google Nest Aware Plus」の2つを用意している。税込み利用料金は以下の通りとなる。

  • Google Nest Aware:月額630円または年額6300円
  • Google Nest Aware Plus:月額1260円または年額1万2600円

 Nest Awareプランを契約すると、Nest Doorbell/Nest Camで撮影したアクティビティー動画を過去30日分確認できるようになる他、あらかじめ登録した人物を検知したら通知する機能を利用できる。Nest Aware Plusプランでは、アクティビティー動画の確認期間が過去60日間に延長される上、Nest Camを利用している場合は過去10日間の連続動画履歴も確認できるようになる。

概要 Google Nest Awareのプラン

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