キャリア各社がドローンビジネスに本腰――2022年度にレベル4解禁でドローンは儲かるのか:石川温のスマホ業界新聞

» 2021年11月27日 13時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 キャリア各社がドローン事業にアクセルを踏み始めている。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年11月20日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。


 ソフトバンクは11月7日に和歌山県すさみ町で災害時のドローン活用として、支援物資などをドローンで配送する実証実験を実施。

 KDDIは11月20日、東京・竹芝でドローンによる有人地帯でのフードデリバリー実証実験を行った(東京都の公募に対して提案した「東京都におけるドローン物流プラットフォーム社会実装プロジェクト」の一環)。

 NTTドコモは11月18日にドローンビジネス「docomo sky」の新たな取り組みについて、オンライン会見を実施した。

 ドローンの市場規模は、2025年には1500億円に達する見込みだという。NTTドコモの5G・IoTビジネス部 ドローンビジネス推進担当部長 牧田俊樹氏は「ドローンビジネスは、規制緩和とともにマーケットが広がるという特徴がある」と語る。

 これまでは目視内・自動運転のレベル2であったが、2021年度には目視外・無人地帯(レベル3)、2022年度には目視外・有人地帯(レベル4)まで規制が緩和される。

 KDDIの有人地帯でのフードデリバリーも2022年度のレベル4解禁を見据えたものとされる。

 目視外飛行となれば、当然、Wi-Fiの電波では届かず、LTEの通信回線がつながるのが望ましい。もちろん、GPSと自動操縦であれば電波がなくても飛んでいくが、LTEとつながっていれば、現在地の確認やリアルタイムの映像を見ながらの操作、確認などが行える。まさにキャリアにとってみれば、レベル3やレベル4の導入はビジネスチャンスというわけだ。3キャリアとも数年前からドローンビジネスに熱心であったが、ようやく規制緩和が追いついてきたというわけだ。

 NTTドコモでは「docomo skyセルラードローンパートナープログラム」として、ドローンの機体メーカーにセルラー対応の開発に対して技術支援を行うプログラムを立ち上げた。さらに企業自治体向けには「docomo sky医薬品配送パッケージ」「docomo sky広域災害対策パッケージ」を提供するという。企業や自治体がセルラードローンを活用しやすくなるわけだ。

 セルラードローンで気になるのがネットワークだ。そもそも、キャリアが展開するセルラーネットワークは地上にいる人に向けて電波が飛んでいる。かつて「セルラードローンが飛行するためにはネットワークの角度などの調整も必要かも知れない」なんて話があった。

 そのあたりを牧田氏にぶつけてみたが、実際はそこまで気にする必要はないような回答であった。「山間部など圏外のところも多いのでは」といった質問に関しても、飛ばす先は集会所など人がいるようなところが多く、そういった場所は電波が通じるところがほとんど。確かに山を越えるときは圏外のところもあるが、事前の飛行ルートをシミュレーションするので圏外部分を避けて飛ばすことも可能のようだ。

 5Gとなれば高速大容量で高画質な映像をリアルタイムに送れるようになるだろうし、超低遅延で遠隔でクイックに操作できることになりそうだ。

 3キャリアでドローンビジネスが盛り上がりそうな気がする一方で、人口カバー率96%を計画する楽天モバイルが取り残されることになりそうだ。

© DWANGO Co., Ltd.

アクセストップ10

2026年10月06日 更新
  1. KDDIのローミング終了で楽天モバイルはどう変わる? 心もとない700MHz帯、独り立ちのカギは5Gにあり (2026年10月03日)
  2. ドコモがほぼ全ての料金プランを値上げ それよりも端末の値上げが気になるこの頃 (2026年10月03日)
  3. ドコモがRCSで同意未取得の不備 約1万6000件に影響、対象ユーザーは利用停止に (2026年10月04日)
  4. 高市首相がAppleに要請――「自殺防止機能の搭載を」 生成AIへの相談増加を受け (2026年10月03日)
  5. ahamoがついに料金プランを改定。段階制へ――「40GB」が業界の新たなスタンダードになるのか (2026年10月04日)
  6. JALモバイルはなぜIIJに加え「ahamo」を選んだのか? JALとドコモが明かす“ホワイトレーベル”の狙い (2026年10月05日)
  7. KDDIのローミング縮小でも「やめる理由にはならない」 楽天モバイルユーザー4人が語る本音と“経済圏”の囲い込み (2026年10月05日)
  8. WAON POINTやAEON Payのキャンペーンまとめ【10月4日最新版】 ポイント10〜20倍の獲得チャンス多数 (2026年10月04日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. 【ワークマン】3900円の「防水ワールドウォークバックパック」 リュックやトートバッグ、ポーチになる (2026年10月05日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー