KDDIが7月3日、au網で発生中の通信障害について緊急会見を実施した。通信障害は7月2日未明に発生。3日15時現在では収束しつつあるが、一部のユーザーで通話ができない状態となるなど、影響が続いている。会見ではKDDIの高橋誠社長らが登壇し、障害の影響を受けたユーザーに対して謝罪した。
この記事では説明会での発言をもとに、障害の状況や影響範囲、発生原因についてまとめた。
7月2日の午前1時35分頃から、全国の携帯電話ユーザーがau網での音声通話やSMS、モバイル通信サービスを利用しづらい状況が発生した。また、一部のIoT機器で通信しづらくなる状況となった。
通信状況はデータ通信を中心に復旧が進んでおり、ユーザーごとに徐々に利用できる状況に回復している。西日本エリアでは富山県、長野県、静岡県以西の西日本エリアでは、音声通話の復旧作業についても3日11時ごろに完了している。ただし、ネットワーク試験などを実施するため、発着信やデータ通信の総量を制御する“流量制御”を行っており、しばらく利用しづらい状況が続いている見通し。
東日本エリアでは17時30分に復旧作業が終了した。
通信障害の影響は、端末やOS(プラットフォーム)によっても異なる。音声通話は利用できないか、利用しづらい状況が3日17時の時点でも続いている。スマートフォンなど音声回線を利用する端末では、データ通信も利用できない、あるいは通信速度が低下する状況となっている。
iPhoneでは、画面右上のアンテナ表示が不通になっていても、データ通信が利用できる場合もあるという。一方でAndroidスマートフォンの多くの機種では、画面右上のアンテナ表示が圏外に近い状況となると通話・データ通信ともに利用できなくなる。
110番や119番などの緊急通報も利用しづらい状況が続いており、KDDIでは固定電話や公衆電話を利用するように案内している。緊急地震速報については、通常通り配信されている。
なお、IoT端末も一部が今回の通信障害の影響を受けているものの、音声通話やSMSを利用しない大部分の端末については、通常通り稼働している。
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