夏のハイエンドスマホ「Xperia 1 IV」「AQUOS R7」「Galaxy S22 Ultra」を徹底比較 どの機種を選ぶ?(3/3 ページ)

» 2022年08月10日 10時00分 公開
[はやぽんITmedia]
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各モデルの独自機能をチェック

 基本的なSoCやメモリのスペックはおおむね同じなので、ここからは端末固有の機能を中心に比較していこうと思う。

 Galaxy S22 Ultraの特徴として、Sペンを用いたユーザー体験、使い勝手のいい「One UI」に加えて長期のサポートがある。本体に格納されているスタイラスペンは簡単にメモやイラストを書くという用途にも利用できるが、カメラのリモートシャッターとしても利用できる。ただのペンではなく、ユーザー体験を向上させる拡張アイテムなのだ。

ハイエンドAndroidスマートフォン ペンを取り出せば、ロック画面でも即座にメモが取れる機能は筆者も愛用している

 One UIという独自のカスタ厶UIも選ぶ理由となる。カスタマイズ性に非常に富んでおり、ユーザー好みに調整したり、機能を追加したりすることが可能だ。筆者的にはDeXと呼ばれる機能が特徴的で、これはスマートフォンをUSBケーブルでモニターなどに接続するとデスクトップモードが表示されるものだ。BluetoothのマウスやキーボードがあればPCのように操作できるのはうれしい。

ハイエンドAndroidスマートフォン DeXはPCと有線接続して使うことも可能だ

 どれだけ長期にわたってアップデートされるのかも気になるところだ。SamsungはGalaxyについて3年間のOSアップデートを約束しており、実際にGalaxy S10は日本国内でもAndroid 12へのアップデートが行われた。この Galaxy S22 Ultraでもセキュリティパッチを含めて、4年間は安心して使うことができると考えられる。

 一方、惜しいところを挙げるのであれば、Bluetooth のコーデックの対応が他社の機種に比べて少ない点だ。aptX Adaptiveといった最新コーデックには非対応となっており、これはGalaxy Buds Proなどの自社商品を使ってほしいという考えなのだろう。

 Xperia 1 IVに関してはソニー独自の機能が特徴といえる。今回紹介したスマートフォンの中では、最もアプローチがトレンドと異なるものであり、最も独自性があるといえる。カメラ性能も比較的高いが、それ以上にエンタメ性能に非常に特化している。音響エフェクトなども充実しており、安価なラインの「ウオークマン」といい勝負ができるレベルだ。

 単独でのゲーム配信機能、高性能な宅録アプリとなるMusic Proなどを備え、他社のスマートフォンではできないような体験が可能になる。

ハイエンドAndroidスマートフォン Xperiaのゲーミング機能はほかの機種にない独自のものだ

 惜しいところは、一般ユーザーには少々勧めにくい点だ。日本においてソニーのブランドは強いのだが、近年のハイエンドXperiaに関してはクリエイターや動画配信者などを意識した機能が多く、ユーザーを選ぶ商品となってしまっている。

 AQUOS R7に関しては何と言ってもカメラ性能が特徴だ。AQUOS R6の不満を解消したことで、海外のカメラ性能が非常に高い機種とも真っ向勝負で比べられるだけの商品に仕上がっている。筆者もいくつかこの機種で撮影したが、数年前のAQUOSとは比べものにならないほど撮影体験は向上している。

 AQUOS独特の滑らかなスクロールや2本指を用いてセキュリティ性能を高めた指紋認証である「Sonic MAX」にもしっかり対応している。本体性能も着実に上がり、今まで弱いと言われ続けていたエンタメ機能に関しても、従来に比べれば大幅に改善されている。

 microSDスロットや有線イヤフォンジャックを従来通り備えた点に加え、Snapdragon Soundにも標準対応するなど、Bluetoothイヤフォンへの対応具合も文句なしだ。

 惜しいところを挙げるなら、いい意味でも悪い意味でもカメラ特化のスマートフォンとなってしまったことだ。スマートフォンはカメラ性能が良いだけでは、ユーザーの評価はついてこない。約19万円という価格を考えると、トータルの完成度が高くなければいけないが、エンタメ機能などは前述の2機種に比べるとまだまだ弱い。

2022年のハイエンドスマートフォンは、個性とよく使う機能で選ぼう

 トータルでの完成度を求めるのであれば、Galaxy S22 Ultraを推したい。超広角カメラや望遠カメラの性能において全く抜かりがなく、撮影のしやすさでは群を抜いている。画面性能に関しても良好で、直射日光下の環境では画面輝度が一時的に上がるような挙動も見られ、画面視認性向上につながっている。

 もちろん、本体がやや大型なこと、イヤフォンジャックやmicroSDスロットが利用できないこと、バンド制限があって他社キャリアで利用しにくいといった不満点はあるが、それを差し引いても多くのユーザーにお勧めできるスマートフォンであると感じた。加えて、本体格納式のSペンの存在は大きく、ここは「Galaxy Note」シリーズの要素も非常に多く取り込まれている。このペンの存在を理由に検討してもいいくらいだ。

 遊びの要素を存分に楽しむのであれば、Xperia 1 IVだ。他のスマートフォンとは一線を画す商品であるが、その分、唯一無二の魅力を多く備えている。マニュアル撮影も柔軟に対応するPhoto ProやVideo Proといったアプリケーション、スマホ単独でのゲーム配信も可能なGame Enhancer、高音質での宅録が可能なMusic Proなどは、Xperia 1 IVでしか体験できないものだ。

 加えて画面に関してもキャリブレーションされた4K画面、高品質なスピーカーの相性は抜群だ。映像を視聴する場面で、これほどまでに良質な視聴環境のスマートフォンは数少ない。各キャリアの主要バンドにも対応し、他社に乗り換えても安心して使える。ハイエンドXperiaでは初のeSIM対応もうれしい限りだ。

 「やはりカメラ性能を重視する」という方はAQUOS R7をお勧めしたい。GalaxyやXperiaのような望遠レンズは備えていないが、1型センサーを搭載した短焦点スナップカメラだと思えば、唯一無二に近い。ライカと組んだことによる独特な雰囲気の演出も含め、まさに「このスマートフォンでなければ撮れない写真」がある。

 スマートフォンとしての機能も非常に優秀で、キャリア発売機種でありながら、国内キャリアの主要バンドに対応している。そのため、他社に乗り換えても安心して使える点は大きな魅力だ。Xperia同様にeSIMに対応している点も大きい。

ハイエンドAndroidスマートフォン Galaxy S22 Ultra、Xperia 1 IV、AQUOS R7それぞれが特徴的なカメラを備えている

 さて、2022年日本で発売されたハイエンドスマートフォン3機種を使ってみて、どのモデルも非常に個性にあふれていると感じた。コモディティ化が進むスマートフォンの世界において、どの機種も他社とは違う差別化が図られている。

 ハイエンドスマートフォンは長期間利用される方も増えてきている。どの商品をとっても18万円前後の価格設定と、以前に比べて高価なものになってきている。これからはユーザーがスマートフォンで何を重視するのかが重要になる。興味がある方は、実際に店頭で触って吟味した上で商品を選んでほしい。

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