スマートフォンの急速充電技術はここ数年で一気に高速化が進んでいます。すでに100W台の急速充電はXiaomiなどが製品を出しており、日本でも120W充電対応の「Xiaomi 11T Pro」が販売されています。しかし海外ではさらに高速な充電に対応したスマートフォンも次々と登場しています。
vivoが中国で販売するサブブランド「iQOO」シリーズの最新モデル、「iQOO 10 Pro」は世界初の200W急速充電に対応したスマートフォンです。ちなみにiQOOはゲーミングモデルなどが中心のラインアップ。iQOO 10 Proは最新の最上位モデルということでプロセッサにはSnapdragon 8+ Gen 1を搭載。ディスプレイも6.78型(1400×3200ピクセル)と高解像度です。
本体側面の電源キーにはワンポイントで青のラインが入っています。高画質カメラを搭載しながらもカメラ部分の出っ張りはあまり高くありません。ゲーミングモデルなので本体内部の冷却機構もしっかりしているとのこと。
さて、このiQOO 10 ProはBMWのモータースポーツ・レース部門の「BMW M」とコラボしています。そのため、背面のカラーリングやデザインもBMW Mをイメージしたものになっています。カメラは5000万画素が2つ(広角、超広角)とぜいたくな仕上げ。望遠はありませんが、ゲーミングが主な用途なら十分でしょう。
パッケージ内にもBMW Mのカードが入っているなど、コラボを強くアピールした製品になっています。スポーツカーとのコラボはXiaomiなどもやっていますが、ハイスペックなゲーミングスマートフォンとイメージがしっかりマッチするということでしょう。
最大の特徴は200Wの急速充電への対応です。充電器は思ったよりも大きくはなく、このサイズで200Wの出力を出すとは信じられないかもしれません。バッテリーは4700mAhで、満充電に必要な時間は10分。朝起きて電池切れでも外出する準備の間に100%充電できてしまう計算です。なお、ワイヤレス充電も50Wとかなり高速です。
200W充電となると、使用するUSBケーブルも専用品が必要です。市販されている200W対応のケーブルはまだ種類が少ないようなので、付属のケーブルを使うのが無難でしょう。
今後、vivoはカメラ強化モデル「Xシリーズ」の最上位モデルにもこの200W充電を搭載してくるでしょう。モバイルバッテリーをわざわざ充電して持ち歩かなくとも、充電器さえ持っていれば数分で十分な充電ができる、そんな時代がいよいよやってこようとしているのです。
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