ジンバル機能がさらに強化、独自チップも搭載するvivoの「X70 Pro」山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2021年12月21日 16時25分 公開
[山根康宏ITmedia]

 中国メーカーの中でも日本に未上陸のvivo。その製品は日本であまり知られていませんが、カメラに特化したXシリーズはカールツアイスともコラボしており、カメラは他社のハイエンドモデルと互角の性能を有しています。また静止画だけではなく動画撮影も強化されています。最新モデルは「X70」シリーズ、グローバルでの最上位モデルは「X70 Pro」です。

X70 Pro vivoの「X70 Pro」はXシリーズ最上位モデル

 6.56型のエッジディスプレイを搭載し、プロセッサはMediaTekのDimensity 1200を搭載。ちなみに中国発売品はSamsung ElectronicsのExynos 1080を採用。このあたりは昨今の半導体不足も影響しているのでしょうか。ディスプレイの側面側はあまりカーブしておらず、カメラとして横向きに持ちやすいと感じます。

X70 Pro MediaTekまたはSamsung Electronicsの最上位チップセットを搭載するカメラフォンだ

 本体上部には「PROFESSIONAL PHOTOGRAPHY」の文字がさりげなく表示されています。vivoのスマートフォンはまだまだグローバルでは存在感が薄く、カメラ性能の高いXシリーズもあまり知られていません。vivoとしても少しずつハイエンドフォンをアピールしていく必要があるのでしょうね。

X70 Pro カメラフォンとしてさり気なくアピールしている

 背面はグラデーションをかけた仕上げ(写真では盗難防止用の樹脂版が張られています)。光沢感はありますが、細かいざらつきのある表面処理にしており、指紋の跡もつきませんし滑り止め効果もあります。ハイエンドフォンでありながらデザインも重視した製品といえます。

X70 Pro ざらつきのある背面処理によって指紋の跡が残らない

 カメラは4つを搭載。5000万画素のメインカメラはジンバルを搭載しています。他には1200万画素の超広角、1200万画素の2倍望遠、さらに800万画素のペリスコープ式5倍望遠を搭載、デジタルでは最大60倍に対応。そして画像処理エンジンには独自開発したイメージングプロセッサ(ISP)の「Vivo V1」を搭載。これにより、夜景処理の高速化などを実現しています。

X70 Pro ツァイスロゴのあるカメラ回り。このサイズにジンバルカメラを搭載している

 ジンバルを使った撮影は「ウルトラスタビライゼーション」をオンにすることで利用できます。ジンバルカメラは過去に「X50 Pro」「X60 Pro」「X60 Pro+」で搭載事例がありますが、X70 Proと中国のみで販売されている上位モデル「X70 Pro+」ではさらに手ブレに強くなりました。

X70 Pro Xシリーズ上位モデルでおなじみのジンバル機能をONにする

 実際にジンバルカメラを使っている様子はショートムービー(GIF)でどうぞ。X70 Proを振っても画面が追従している様子が分かると思います。アクションカムほどの性能はないにしろ、ここまで手ブレ対策されているとなれば、日常的に動画を撮る場面では十分でしょう。vivoには今後、ミドルハイレンジモデルなどにもこのジンバル機能を搭載し、他社のカメラフォンとの差別化を進めてほしいものです。

X70 Pro ジンバルカメラを使っている様子

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