にっおくっがそー。
もはや何がなんだかですな。「Xiaomi 12T Pro」のカメラが2億画素ってことは200Mピクセル(以下、200MP)。今一番ポピュラーな1200万画素(12Mピクセル。以下、12MP)のカメラで撮ると画像サイズは4000×3000ピクセル。これが2億画素(200MP)だと16384×12288ピクセル。縦横それぞれ4倍である。
もうそんなにあってどうするんだ、ってレベルなんだが、昨今のスマホ用高画素センサーは複数の画素を組み合わせて画像を作るのを前提にしている。
クアッドピクセルなら4つを1つに。Xiaomi12T Proが搭載するSamsungのICOSELL HP1なら「Tetra^2 pixel」……つまり4×4で16個の画素を1つにするわけだ。でもそれぞれをバラバラに使って200MPの巨大な画像を作ることもできる。
となれば2億画素の実力をみてやろうじゃないかと思うよね。
まずはXiaomi 12T Proのカメラ部分だ。本体に小さなカメラを埋め込んだみたいなデザインのカメラユニットにはシンプルに200MPと刻印されている。前モデルの「Xiaomi 11 Pro」は108MPだったのだから一気に約2倍である。
もちろん200MPカメラは一番大きいレンズ。その隣が超広角で800万画素、向かって一番左がマクロカメラで200万画素。200MPと8MPと2MPである。2桁違うってのが面白い。
ではまあ撮るのである。
通常の写真モードでは「Tetra^2 pixel」、つまり4×4で16ピクセルを1つにして扱うわけで、200M/16=12.5Mとなる。画像サイズとしては4096×3072で、つまるところ、普段は普通に1200万画素のカメラなわけだ。
ついでに2倍ズームも。
さらに最高10倍までいける。
で、ここからが本題。
撮影モードの「その他」から「ウルトラHD」を選択すると、ウルトラHDモードになる。この時点では50MP、つまり5000万画素モードだ。
さらに「200MP」をタップするとそこが黄色くなって、2億画素の写真を撮れるが「環境が明るいことを確認してください」といわれる。高感度時のノイズが大きいので、明るい場所で使ってねってことだ。
せっかく撮ったので一応載せるけど、ファイルサイズが約55MBあります。12.5MPで撮ると約5MBなので、ファイルサイズは10倍以上。おそろしやですな。
そんなデカいファイルを落としたくないって人のために、中央部の拡大図を並べてみた。12.5MPと200MPの差はこんなにあるのだ。
もうちょっと分かりやすくいってみよう。200MPで撮った写真の一部を拡大したもの。背景の木々なんかはちょっと怪しいけど、このくらい細かいところまで写っているのだ。
まあ、200MPで撮った写真がそれにふさわしいディテールが出ているかといわれると、さすがにそこまでではないのだけど、けっこうイケている。
そうだな、特にこんなシーンに強い。都会向きの2億画素カメラだ。
分かりやすいよう部分拡大図もどうぞ。
たまらんですな。
200MPでは明るい所で撮ってね、的なメッセージが出たけど、じゃあ暗いところで撮ってやれ、と室内でうちの猫を撮り、目元を拡大したのがこちら。確かに感度が上がった分、ディテールは荒れているけど、ここまで写っていたら上等も上等だと思う。
面白いのがProCut機能。
ウルトラHDモード(50MPや200MP)で撮った画像のデカさを利用し、撮影した後からAIが最高5枚のトリミングパターンを作ってくれるという機能だ。設定でこれをオンにしておくと、ギャラリーで開いたときに「ProCut」ボタンが現れる。
それをタップするとこのようにメインの被写体を中心にしたトリミング画像を作ってくれるのだ。元画像(左上のオリジナル)が縦位置だったが、バストアップの横位置画像も生成してくれる。
実用性を考えると、切り出したものを標準サイズといえる12.5MPに縮小して出力するモードがあってもよかったんじゃないかなと思うくらい。
せっかくなので200MPで撮影してスマートトリミングしてもらったけど、あれこれ試したところ、実用性を考えたら50MPで十分かな。「ちょっと細かいとこまで撮っておきたい」とか「広めにとっておいて後でトリミングして使いたい」ときに重宝しそう。
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