世界を変える5G

KDDIら、オープン化した5G仮想化基地局を運用 2024年に本格展開へ

» 2023年01月24日 15時23分 公開

 KDDI、サムスン電子、富士通は、1月19日に大阪市内でO-RAN標準インタフェース準拠のオープン化した5G仮想化基地局の商用展開を開始した。2024年からの本格展開を目指す。

KDDI 商用展開した本基地局

 本基地局は、2022年2月に商用通信に成功したO-RAN標準に準拠した基地局にソフトウエア更新を行ったもの。サムスン電子の無線制御装置(DU: Distributed Unit、CU: Centralized Unit)と富士通の無線装置(MMU: Massive MIMO Unit)をオープンインタフェースで相互接続し、無線制御装置は汎用(はんよう)サーバ上に完全仮想化された基地局ソフトウエアを搭載してネットワーク機能を実現している。仮想化基地局の導入によって機器調達の選択肢を拡大し、コスト面でも優位になるとしている。

 ソフトウエアの更新により、既存の4G基地局と連携した5G NSA 方式やMU-MIMO(Multi-User MIMO)など、従来の基地局で実現していた専用機器を用いた機能にも対応。既存の5G NSA対応のスマートフォンユーザーにも、これまでと変わらない通信環境を提供する。O-RAN準拠の複数ベンダー構成による基地局でのMU-MIMO実現は世界初をうたう。

 KDDIは、本基地局の運用開始時に設定作業を自動化(Zero Touch Provisioning)するシステムを構築。異なるベンダーで構成したサーバや仮想化プラットフォームの設定作業を自動化し、全国への迅速な基地局展開に貢献するという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月29日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年