スマートフォンの性能は年々高まっており、CPU、GPU、NPUのパワーをフルに引き出すと本体の発熱もかなりのものになります。ハイエンドゲームを安定してプレイするためには本体の冷却は必須の機能。OnePlusが考えたのはスマートフォン本体内に水を流して水冷することでした。「OnePlus 11 Concept」は本体にマイクロポンプを内蔵した世界初のスマートフォンで、MWC Barcelona 2023で発表されました。
ベースとなったモデルは、2023年1月発表の「OnePlus 11」で、Snadpragon 8 Gen 2に6.7型ディスプレイ、100W充電対応の5000mAhバッテリーを搭載。カメラは5000万画素+4800万画素+3200万画素とパワフルな性能を有します。このOnePlus 11のボディー内にマイクロポンプを埋め込み、さらに冷却パイプを通したモデルがOnePlus 11 Conceptとなります。
なお、コンセプトモデルのため詳細スペックは公開されておらず、カメラ性能などは異なる可能性があります。背面デザインもオリジナルのOnePlus 11とは全く異なっています。
背面はガラス仕上げで、青いラインが見えます。この部分に実際に水のパイプが配置されており、ポンプで水が循環します。冷却温度は2.1度とのこと。水が流れる様子はLEDライトの光で表現されます。カメラの周りには高級腕時計の芸術性にインスパイアを受けたという「ギョーシェエッチング」を施し、こちらもブルーのライティングが埋め込まれています。
背面に触れてみましたが、水冷の効果はそれだけでは分かりませんでした。耳を当てると「ジーッ」とポンプの動く音が小さく聞こえます。スタッフによると、ゲームを長時間プレイすると確かに冷却効果はあるとのこと。
OnePlusは外付けのクーラーも発表、MWCのブースでは展示とデモが行われていました。スマートフォンに取り付けるアタッチメント部分はペルチェ素子になっており、クーラー本体の電源を入れるとすぐに冷却が始まります。自宅などではこのクーラーを併用すれば何時間でもゲームをプレイできてしまうかもしれません。
グループ企業のOPPOも同様に冷却クーラーを発表しましたが、OPPOの方は10Wのワイヤレス充電機能も内蔵。こちらの方が便利でしょうが、少しでも発熱を抑えるためにOnePlusのクーラーはあえて冷却機能だけを搭載したのかもしれません。
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