格安SIM主要8サービスの通信速度を測定【2023年10月】:2カ所で測定した結果、傾向に変化は?(3/3 ページ)

» 2023年11月03日 12時00分 公開
[シムラボITmedia]
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IIJmioの通信速度

 IIJmioはドコモ回線のタイプDとau回線のタイプAが選べますが、どちらも昼に速度が遅くなります。

 タイプDの1回目の12時30分は平均3.83Mbpsで、もっと遅い日は1.67Mbpsです。やはりサブブランドやオンライン専用プランに対して、MVNOは昼の速度が遅くなります。ただし、1.6Mbpsの速度が出ていればYouTubeも標準画質で詰まらずに視聴できるレベルなので、最低限の速度は確保しています。10月は3〜4Mbps以上出ている日も多いので、速度低下を感じない日もあるかもしれません。

 また、昼以外は快適です。2回目の測定は1回目よりやや全体的な速度が低下していますが、昼を除くと十分な速度が出ています。主要なMVNOの中ではなかなか速い方です。

格安SIM通信速度 IIJmio(D)の通信速度。昼は速度が大きく低下するが、10月は3〜4Mbps出ている日も多い。昼以外は常時快適な速度が出ている

 タイプAもやはり昼に速度が低下します。1Mbpsを割り込む日もあり、タイプDより遅いですね。1Mbps以下になると何をするにも影響が出てくるでしょう。また、夕方も3Mbpsや6Mbps台の日があり、少し不安定ですね。

格安SIM通信速度 タイプAも昼に大きく低下し、1Mbps以下になることも。最近はタイプDより遅いことが多い

 なお、タイプAはpovo2.0やUQ mobileと同じく9月に大きく速度が低下しましたが、10月は1回目も2回目もそれほど遅くなっていません。たまに10Mbps以下になるもののpovo2.0やUQ mobileほどではなく、不安定さもないですね。

 IIJmioはタイプDもタイプAも速度面で注意が必要なものの、料金の安さはトップクラスです。それほどスマホを使わない人や、昼12〜13時にデータ通信をしない人やWi-Fi環境下にいる人は安い料金で1日中快適に使えます。他にも通話料金が自動で半額になる、容量超過後のデータ追加が1GBあたり220円と安い、などのメリットもあります。料金にこだわる人には最もオススメのキャリアです。

mineoの通信速度

 mineoはドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアの回線を使ったプランが選べます。

 ドコモ回線のDプランは昼と夕方に速度が遅くなります。ただ、9月は昼だけでなく夕方も1Mbps以下の日がありましたが、10月はどちらも1Mbpsは割り込んでいません。わずかですが速くなっていますね。

 昼と夕方以外はほぼ快適です。2回目の方が全体的に遅いものの、常時問題ない速度が出ています。mineoの3回線の中では最も遅いことが多かったのですが、10月はAプランより速くなりました。

格安SIM通信速度 mineoのDプランは昼や夕方に遅くなるものの、10月は1Mbpsを常時キープ。9月よりもやや改善している

 au回線のAプランも昼と夕方に速度が遅くなります。昼12時30分は、測定した8日中6日が1Mbps以下で、何をするにも影響が出るでしょう。

 夕方18時は1回目と2回目で速度が大きく異なります。1回目は1〜5Mbps程度でかなり遅いのに対し、2回目の測定ではいずれも10Mbps以上出ています。過去の測定結果や、同じように速度を測定しているサイトの結果を見ると、1回目の結果が実態に近いような気がします。

 また、Aプランもpovo2.0、UQ mobileなどと同じく、10月も筆者の自宅での測定では回線混雑時以外に突如遅くなっています。一方、2回目の測定ではほぼ安定しているため傾向がつかみづらいですが、夕方を除くと2回目の測定結果の方が近いかもしれません。

格安SIM通信速度 mineo Aプランの昼12時30分はほぼ1Mbps以下。1回目の測定では夕方も遅いが、2回目は速く、傾向が見づらい結果になった

 ソフトバンク回線のSプランはD/Aプランよりは速く、速度面ではmineoの中で最もオススメです。ただし、それでも昼と夕方には注意が必要です。昼12時30分は速い日と遅い日に分かれていますが、基本的には遅い方の速度が実態に近いでしょう。それでも10月は最も遅い日で2.8Mbps以上出ており、ある程度のこと何でもできる速度です。

 Sプランは最近昼より夕方18時の方が遅く、10月は最も遅い日だと1.31Mbpsしか出ていません。昼よりも夕方18〜19時頃の方が注意が必要です。

格安SIM通信速度 Sプランはmineoの中では最も速く、昼でも2Mbps以上出ている。ただし、昼より夕方に注意が必要だ

 mineoでは11月30日までマイピタの料金が12カ月間528円割引になるキャンペーンを実施しています。mineoはあまり料金割引を実施しないので、mineoを検討中の人は11月中に契約しましょう。

BIGLOBEモバイルの通信速度

 BIGLOBEモバイルはドコモ回線のタイプDとau回線のタイプAが選べます。

 タイプDの速度はMVNOの中では安定しています。ただ、やはり昼は遅くなり、10月は1Mbps台の日がほとんどでした。1Mbpsを割り込むことはないので最低限の速度は出ていますが、9月よりやや低下しています。一方、それ以外の時間は常時快適で、他のMVNOのように夕方に遅くなることもありません。

格安SIM通信速度 タイプDはMVNOの中では速い方だ。9月よりやや低下したものの、昼でも1Mbpsを割り込むことはなく、昼以外は夕方含め常時快適だ

 タイプAはpovo2.0やUQ mobileと同じく、1回目の測定はかなり遅いです。回線が混雑していない時間帯でも5Mbps以下になることが多く、安定性もありません。一方、場所を変えて測定した2回目はなかなか快適です。昼は1〜2Mbps程度に落ち込むものの、それ以外は常時10〜20Mbps程度出て快適でした。傾向がつかみづらいですが、夕方は2回目の結果の方が実態に近い気がします。

格安SIM通信速度 タイプAは1回目と2回目で速度が大きく異なり、2回目は昼以外は快適だった。傾向がつかみづらい結果に

 なお、BIGLOBEモバイル公式サイトでは長らくキャンペーンを実施しておらず、料金も他社に比べると高いので、これから契約するのはあまりオススメしません。YouTubeなどの通信量がカウントされずに見放題になる「エンタメフリー・オプション」は人気ですが、個人的にはmineoのパケット放題Plusやマイそく、データ使い放題の楽天モバイルなどの方がオススメです。

 以上、10月の格安SIMの通信速度測定結果でした。なお、通信速度は測定タイミングや測定エリア、周囲の環境、測定端末などによって大きく変動します。筆者の測定では9月からau回線の速度が不安定になっていますが、測定した地点のみの局所的な現象かもしれません。本記事の結果はあくまで参考として活用してください。

著者プロフィール

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「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。


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