Googleの折りたたみスマホ「Pixel Fold」は日本を含む4カ国でのみ販売/クレカの“ゲートウェイ”としての「PayPay」がなくなりそうに【2023年を振り返る(5月編)】Mobile Monthly Top10

» 2023年12月23日 08時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 2023年もまもなく終わり。ITmedia Mobileのアクセスランキングを月単位でチェックしつつ、この年を振り返っていこうと思います。今回は5月における記事のアクセス数のトップ10を紹介します。

Pixel Fold 日本を含む4カ国限定で発売された「Pixel Fold」

 5月のアクセス数の1位は、Google初となるフォルダブル(折りたたみできる)スマートフォン「Pixel Fold」に関する記事でした。日本では第3世代の「Pixel 3シリーズ」からリリースされたPixelスマートフォンですが、記録が残っている限りにおいてPixelシリーズの発売を知らせる記事としては一番よく読まれました

 Pixel Foldには注目すべくポイントが複数あります。もちろん、折りたためる構造であることは注目ポイントですが、私個人としては発売する国/地域にも注目すべきだろうと思いました。

日本も売ってる 本当に、Pixel Foldは世界的にも“貴重な”モデルだったりします

 過去のPixelシリーズでは、「Pixel 5a(5G)」が米国と日本の2カ国“のみ”発売というサプライズがありました。ここで「Pixelにとって、日本は非常に重要な市場である」という認知が高まったと思われます。Pixel Foldは同機種以来の“超限定”モデルで、米国(プエルトリコを除く)、イギリス、ドイツ、そして日本の4カ国でのみ販売されています。「本当にPixelにとって日本は重要なんだな」と改めて実感した所です。

 その“重要さ”は取り扱いキャリアの面にも現れており、同時に発表された「Pixel 7a」と同時に、Pixel 3/3aシリーズ以来となるNTTドコモでの取り扱いが“復活”しています。5G対応端末ということで、ドコモの5Gネットワークでは非常に重要な「n79(4.5GHz帯)」での通信にも対応しました。本当に「どれだけ日本推しなんだよ」というレベルで、Googleの本気を感じました。

 実は私のメインスマホは現在Pixel Foldだったりするのですが、メインディスプレイのアスペクト比が絶妙で、縦読みではない(≒めくるタイプの)電子マンガとの相性が非常に絶妙で、買いためていた電子マンガを結構読むようになりました。ほとんどの電子マンガ(書籍)アプリは、このアスペクト比に対応していて大変快適なのですが、ごくごく一部のアプリが対応していないんですよね……。非対応は少数派なので、何とか対応してほしい所です。

 フォルダブルで先行する「Galaxy Fold」と比べると、折りたたんだ際の厚みがあるなど、洗練されていない面もありますが、GoogleにおかれましてはPixel Foldシリーズをしっかりと育ててほしいと思います。

PayPay PayPayで「PayPayカード」以外のクレジットカードの利用を取りやめる旨の発表も、想像以上に大ニュースとなりました

 アクセス数の3位には、スマホ決済サービス「PayPay(ペイペイ)」が、PayPayカード(旧ヤフーカード)以外のクレジットカードの取り扱いを段階的に取りやめる旨を伝えたニュース記事が入りました。

 PayPayは、プリペイド残高やポイントによる支払いに加えてVisa/Mastercardブランドのクレジットカード/デビットカードによる支払いに対応してきました。かくいう私も「クレジットカードを直接使えないが、PayPayには対応している店」用に複数枚のクレジット/デビットカードを登録してあります。

 このニュースリリースが流れた際、私は「PayPayは少額決済で使っているから、チャージで何とかなるか」と考えたのですが、この記事に対しては「困る」「(PayPayの)横暴だ」という旨の反応が相次ぎました。

 同様の声が直接的に届いたのか、PayPayは後日、PayPayカード以外のクレジットカードの利用停止を2025年1月まで延期しました。あと約1年の猶予があるわけですが、PayPayにクレジットカードやデビットカードをひも付けている皆さん、今後の身の振り方は決まっていますか……?

 ちなみに、ライバルの「楽天ペイ」は、主要な国際ブランドのクレジット/デビットカードを登録できることを強くアピールしています(何なら、対応ブランドを拡充しました)。PayPayの「閉じる」戦略と、楽天ペイの「開く」戦略。ユーザーの支持を集めるのはどちらなのでしょうか……?

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