災害対策や通話専用に “デュアルSIM×サブ回線”でお得に利用できる通信サービススマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)

» 2024年03月18日 14時38分 公開
[シムラボITmedia]
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 最近発売されたスマホはほとんどがデュアルSIM対応端末です。デュアルSIMは通信障害の回避や、いわゆる「2台持ち」の解消に有効ですが、それ以外にもスマホをより便利にお得に使う方法があります。今回はデュアルSIM端末の活用方法を解説します(料金は全て税込み)。

デュアルSIMとは

 そもそもデュアルSIMとは、1台のスマホに同時に2枚のSIMカード/eSIMを入れて使い分けができる機能です。iPhoneはiPhone XS/XR以降の機種なら全てデュアルSIMに対応していますし、Androidスマホも最近発売された機種はほとんどがデュアルSIM対応です。デュアルSIMは「SIMカード+eSIM」か「SIMカード×2」のパターンが多く、国内版のiPhoneは全て「SIMカード+eSIM」です。eSIMは一般の人にはまだまだなじみが薄いかもしれませんが、慣れれば簡単で便利なので一度チャレンジしましょう。

 2枚のSIMを入れた場合、通話やデータ通信にどちらのSIMを使うかを設定で選択できます。例えば楽天モバイルとpovo2.0のSIMを入れ、音声通話は楽天モバイル、データ通信はpovo2.0で、といった設定も可能です。もちろん、楽天モバイルとpovo2.0のどちらの電話番号にかかってきても着信します。

デュアルSIM 筆者のGoogle Pixel 6もデュアルSIM対応。筆者は楽天モバイルのSIMとpovo2.0のeSIMを入れて音声通話は楽天モバイルを使い、データ通信は用途に応じて使うSIMを切り替えている

 このデュアルSIM機能により、1台のスマホで電話番号を2つ持てるので、仕事用とプライベート用で2台持ちしているスマホも1台にまとめられます。また、他にもお得な活用方法があります。

通信障害に備えるならpovo2.0が最適

 デュアルSIM対応端末を持っている人は、通信障害に備えてサブ回線を契約しておくのもオススメです。サブ回線を入れておけば、メインの回線に通信障害が起きた際もサブ回線に切り替えて通信を継続できます。 

 2024年1月1日に起きた能登半島地震でも通信障害が発生しました。今回は全キャリアが影響を受けたため、サブ回線があっても完全な回避は難しかったかもしれませんが、エリアによっては「A社はつながるけどB社はつながらない」「C社は復旧したがD社はまだ」といった状況もあったはずです。その場合、サブ回線を入れておけば通信できる確率が高くなります。

 また、場所や時間によってメイン回線がつながりにくい場面がある人は、その際だけサブ回線に切り替えるのもいいでしょう。筆者もメインの楽天モバイルがつながりにくい場面ではpovo2.0に切り替えています。MVNOで昼や夕方に速度が遅くなる場合に切り替えるのもオススメです。

 通信障害回避用のサブ回線にオススメなのはpovo2.0です。povo2.0は基本料金0円のベースプランに、データ容量やオプションを都度追加(トッピング)する仕組みです。普段は基本料金0円でスマホに入れておき、通信障害などの緊急時だけデータをトッピングして通信できます。また、使用頻度が高い場合は有効期間が長いトッピングをあらかじめ購入しておき、必要なときだけ使うのもよいでしょう。

デュアルSIM 都度トッピングしてもよいが、長期間使えるトッピングをあらかじめ買っておくのもオススメ。たまに1GB/180日間といった長期間使えるトッピングも販売されている(画像はpovo2.0公式サイトより引用)

 povo2.0をサブ回線に入れておくメリットは他にもあります。1つ目は「ギガ活」です。ギガ活とは、対象店舗でau PAYを使って買い物すると、povo2.0で使えるデータ容量が無料でもらえるサービスです。筆者もサブ回線としてpovo2.0を入れていますが、ギガ活によりデータ容量をためておき、メイン回線(楽天モバイル)がつながりにくい場所や、月末に楽天モバイルのデータ通信量が3GBを超えそうな場合にpovo2.0に切り替えてギガ活でもらった容量で通信しています。この方法だと料金はかかりません。

 もう1つは24時間データが使い放題になるトッピングです。筆者は毎月のデータ通信量は少なめですが、旅行などでデータ通信量が急増する場合はpovo2.0で24時間使い放題のトッピングをしています。“24時間”とありますが、当面の間は期間満了日の23時59分59秒まで使えるので、最大48時間使い放題になります。土曜日の朝にトッピングすれば日曜の夜まで使えるので、週末の旅行にもピッタリですね。

 ただし、povo2.0にもいくつか注意点があります。まず、無料で回線契約を維持できるのは最大180日です。180日以上有料のトッピングをしていない場合や、180日間の通話料とSMS送信料などの合計額が660円未満の場合は利用が停止されるので注意してください。

 また、メインのSIMがau回線の場合、povo2.0を入れていても通信障害の備えにはなりません。その場合はサブ回線にドコモ/ソフトバンク/楽天モバイル回線のSIMを入れましょう。オススメはドコモ回線を使っている日本通信の合理的シンプル290プランです。月1GBが290円で使え、1GBあたり220円で容量を追加できます。国内通話料も30秒あたり11円と安いのも魅力です。

デュアルSIM メインのSIMがau回線ならサブ回線には日本通信の合理的シンプル290プランがオススメ。月額290円で1GB使え、データ追加も200円/1GBと安い

 他にも、ドコモ/au/ソフトバンク回線が選べて月額250円で回線を維持できるmineoのマイそく「スーパーライト」や、ドコモ本家の回線で月0.5GBが550円で使えるirumoなどもオススメです。

通話専用回線に楽天モバイルを使うのもアリ

 デュアルSIM端末では、音声通話とデータ通信で使うSIMを分けることができます。特にオススメなのが、楽天モバイルを音声通話専用に使う方法です。通話時間が長い人、他社でかけ放題オプションを契約中の人にオススメの方法です。

 楽天モバイルは「Rakuten Link(楽天リンク)」というアプリを使えば国内通話が無料でかけ放題です(一部対象外番号あり)。楽天モバイルの最低維持費はユニバーサルサービス料や電話リレーサービス料を除くと月額1078円です。つまり、通話料金が毎月1078円以上かかっている場合や、月額1078円以上のかけ放題オプションを契約している場合は、現在のSIMと楽天モバイルを併用し、通話はRakuten Linkで行った方がお得です。さらに楽天モバイルなら月額1078円で3GBまでデータ通信もできます。

Rakuten Link 「Rakuten Link」アプリを使えば通話料は無料(一部対象外番号あり)。他社スマホや固定電話へかけても無料だ

 例えばドコモのかけ放題オプションは月額1980円で、他社もかけ放題オプションは2000円弱のキャリアが多いです。この場合、サブ回線用に楽天モバイルを契約してそちらで通話すれば毎月900円ほど節約できます。

 楽天モバイルには他にもメリットがあります。楽天モバイルの契約者は楽天市場での買い物によるポイント付与が毎日5倍になるので、楽天市場をよく使う人は、SIMを使わなくても契約しておいた方がお得な場合もあります。また、海外でも2GBまで通信できる、パリーグ主催の公式戦やNBAの全試合の配信が無料で視聴できる、といったメリットもあります。

楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は何が変わった? メリットとデメリットを改めて解説

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