2024年10月にahamoが料金そのままで容量を30GBに増量したいわゆる「ahamoショック」により、各社が料金プランの見直しを迫られました。ソフトバンクのオンライン専用プラン「LINEMO」とサブブランド「Y!mobile」もプランを一部改訂し、特に月30GBのプランはさらにお得になりました。
今回は両キャリアのプラン改定の内容を解説した上で、どちらがお得か比較します。どちらを選んでもソフトバンクより料金が安いので、現在ソフトバンクを契約中の人は乗り換えを検討しましょう(料金は全て税込み)。
LINEMOには「LINEMOベストプラン」「LINEMOベストプランV」の2つがあり、今回変更されたのは「LINEMOベストプランV」です。以前は、5分かけ放題込みでデータ使用量が月20GBまでは月額2970円、20GBを超えると30GBまでは月額3960円でした。11月1日からは2段階制の料金が廃止され、月30GBのデータ容量に5分かけ放題が付いて月額2970円になりました。
LINEMOはLINEアプリによるデータ通信量がカウントされない「LINEギガフリー」が特徴ですが、プラン改定後も変わらず使えます。また、LINEMOベストプランVで30GBを使い切ると最大速度が1Mbpsに制限されます。この1Mbpsには容量制限があり、合計で45GB(最大1Mbpsの状態で15GB)使うと最大速度が128kbpsに制限されます。
Y!mobileはahamoの増量発表以降に2度、プラン内容を変更しました。
まず、2024年11月1日から、基本容量は変えずに、データ増量オプション契約時に増量されるデータ容量を増やすことで対応しました。
その後、基本容量を増やすプラン変更を2024年12月12日に発表しました。Y!mobileのシンプル2はプランSが月4GB、プランMが月20GB、プランLが月30GBでしたが、2025年1月1日からプランMを月30GB、プランLを月35GBに増量します。さらに、プランL契約者は国内通話10分かけ放題の「だれとでも定額+」が追加料金なしで使えるようになります。
では、LINEMOとY!mobileではどちらがお得か、月に使う容量別に比較してみました。
Y!mobileは割引の有無によって料金が異なるため、おうち割 光セット(A)の有無で2パターン比較しました。PayPayカードは年会費無料で作成できるため、どちらもPayPayカード割は適用した状態で計算しています。
おうち割 光セット(A)なしで計算すると、どの容量でも常にLINEMOがお得です。3GB未満は半額以下で、他も月1000円程度安くなることが多いです。Y!mobileは固定回線とのセット割を適用する前提の料金になっているため、固定回線なしで契約すると割高になってしまいます。
一方、Y!mobileでおうち割 光セット(A)も適用できる場合、状況は大きく異なります。
Y!mobileでおうち割 光セット(A)とPayPayカード割を適用した場合、多くの場合でY!mobileの方がお得です。特に月3〜4GBや月10〜30GBではY!mobileの方が断然安いですね。通話料金によって上下はあるものの、プランが改訂された月30GBもY!mobileが安い場合が多いでしょう。3GB未満と6〜10GBはLINEMOの方が安いですが、差はわずか88円です。料金以外のメリット/デメリットを考慮すると、おうち割 光セット(A)を適用できるならY!mobileの方がお得といえます。
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