アウトカメラは3眼構成となっている。カメラ自体のブレを防ぐ6軸ジンバルを搭載の広角23.8mm相当5000万画素1/1.56型センサーカメラ、超広角12.7mm相当1300万画素カメラ、望遠光学3倍65.3mm相当3200万画素カメラを搭載する。動画撮影は8K/30fps、4K/60fpsに対応する。
撮影品質は良好で、あまり派手すぎる補正もない。ジンバル搭載カメラは写真撮影時の手ブレを防げる他、動画撮影でも高画質なメインカメラで撮影しつつブレをある程度抑えられる点は魅力だ。ただ、このカメラのオート撮影は被写体に対してかなり素直に露出やホワイトバランスを調整するので、撮影環境によっては露出補正やPROモードでホワイトバランスを変更した方がきれいに撮れる。
写真関連のAI機能は、動く被写体に躍動感を加えるAI流し撮り、動画撮影時のAIポートレート、動く被写体を中央にフレーミングし続けるAIトラッキングなどを搭載。撮影後の処理は、今ではおなじみとなったAI消しゴムやAIピンボケ補正を利用できる。
Zenfone 12 Ultraの魅力は10万円台前半で大画面&高性能かつ、大容量バッテリー、急速充電、イヤフォン端子やおサイフケータイなど日本市場で求められる機能を網羅している点だ。SIMフリーで普段使いするハイエンドAndroidが欲しい人や、利用目的がはっきりとしている人ならこのモデルを指名買いしたくなるだろう。
一方で、今回のモデルで押しているAI周りはカメラの撮影や編集機能はともかく、その他の機能はGeminiやChatGPTその他各社のクラウドAIを用いたサービスの方が圧倒的に高性能で進化も速い。AI関連の機能は登場した次の月には陳腐化してしまうだけに、AI機能に注目しすぎても仕方がない。将来のモデルでもAI対応を押し出すなら、スマホ本体だからこそ実現できる便利な機能をもっと提案してほしい。
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