5000mAhのバッテリーを搭載する。シャープは「2日持ち」をうたっているが、実際にはそれ以上だった。
水曜日にフル充電してから6日後の火曜日に確認したところ、バッテリー残量は30%で、残り使用可能時間は2日17時間と表示されていた。この間の主な使用はNHKプラスでの動画視聴が約4時間で、消費は20%程度。それ以外はほぼ待機状態だった。動画視聴でもバッテリー消費は穏やかで、フル充電なら20時間は見続けられる計算になる。
「インテリジェントチャージ」機能により、充電量を制御してバッテリーの劣化を抑える。シャープによれば、3年後も90%以上の電池容量を維持できるという。長く使い続けることを前提に設計している。
カメラは標準と広角の2眼構成。標準カメラは約5030万画素、1/1.55型センサーを搭載し、光学式手ブレ補正に対応する。広角カメラも約5030万画素で、122度の超広角撮影が可能だ。
シャープはAQUOS R10と同等のカメラシステムを採用したとしており、AIによる合成処理技術も搭載する。RAWデータを超える情報量で画像処理することで、ズームやナイトモードのディテール感や階調感が向上しているという。
実際に山形県の銀山温泉に持ち出して撮影した。旅館の明かりが並ぶ夜景では、空の青と建物のオレンジのコントラストがしっかり出ている。1/1.55型センサーと光学式手ブレ補正の恩恵か、ミッドレンジの夜景撮影としてはかなり健闘している印象だ。
日中の撮影では、空が白飛びせず建物の陰影も残っている。HDR処理のバランスがいい。曇天下の滝を取っても暗所のディテールをしっかり表現できている。
料理の撮影では、鍋の具材やケーキの色味が自然に写った。オートマクロ機能を備えており、広角カメラに切り替えなくても標準カメラのまま被写体に近づける。小物やテキストの接写も手軽に行える。今回は試せなかったが、料理やテキストの撮影時に写り込んだ影を自動消去するAI機能や、ガラス越しの反射を軽減する「ショーケースモード」も搭載している。
AQUOS sense10は、派手な新機能で勝負するスマートフォンではない。166gの軽さ、スクロールの快適さ、夜景に強いカメラ、通話のクリアさ。日常で「普通に使う」場面を丁寧に磨いた一台だ。
ミッドレンジスマートフォンの購買層は、毎年買い替える人より、2〜3年使い続ける人が多い。その視点で見ると、OSアップデート最大3回、セキュリティアップデート5年という長期サポートは安心材料になる。MIL規格準拠の耐衝撃性能や、IPX5/IPX8の防水性能も備える。
6万2700円からという価格は、同クラスの競合と比較して標準的なラインといえる。スペックシートの数値を追いかけるより、毎日の操作感を重視する人に向いている。親や家族に「迷ったらこれ」と勧められる、安心感のある選択肢になるだろう。
(製品協力:シャープ)
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