第5回 最新6モデルの印刷品質を見極める小型フォトプリンタ徹底攻略ガイド(2/2 ページ)

» 2007年03月02日 14時30分 公開
[小川夏樹,ITmedia]
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検証を終えて――最新小型フォトプリンタのベストバイは?

 これまで5回にわたって検証を続けてきた小型フォトプリンタだが、最後にどれを選択すればよいのかを総括してみたい。

 今回集めた6台の小型フォトプリンタを多角的に検証してみた結果、文句なしにおすすめと言えるのがキヤノンのmini 260だ。ホイール型インタフェースのEasy-Scroll Wheelと視認性の高い2.5インチ液晶モニタにより初心者でも手軽にダイレクト印刷が楽しめるうえ、最小インク滴1ピコリットルのプリントエンジンを搭載したことで、印刷品質は高いレベルにある。印刷速度も小型フォトプリンタにしては高速だ。また、平らなデザインの本体は未使用時にスマートに収納できるため、省スペース性も高い。HDDやコンボドライブといったストレージ機能こそ持たないが、購入しやすい価格にまとまっており、コストパフォーマンスは抜群と言える。

 一方、mini 260に勝るとも劣らないライバルとして挙げられるのがエプソンのE-700だ。小型フォトプリンタの最上位機として納得の画質と速度を確保しつつ、メモリーカード読み込みや印刷画像レンダリングの性能を高めた画像処理エンジン「REALOID」の搭載により、快適なダイレクト印刷も実現している。DVD-ROM/CD-RW対応コンボドライブを搭載し、PCいらずで写真データをCD-R/RWにバックアップできるほか、DVD-R/RWやCD-R/RWから写真をダイレクト印刷できるのは他機種にないメリットだ。ただし、コンボドライブのおかげで価格は割高になるため、この機能を使うか使わないかでE-700の評価は分かれるだろう。また、コンボドライブはPC接続時にPCの光学ドライブとして利用できない点も覚えておく必要がある。コンボドライブを省いたE-500ならば、E-700より6000円程度安価に入手できるため、購入時には併せて検討してほしい。

mini 260:Easy-Scroll Wheelや1ピコリットルのプリントエンジンなど、最新複合機に見劣りしないスペックが魅力だ

E-700:画像処理エンジンREALOIDとコンボドライブの搭載により、ダイレクト印刷に強い小型フォトプリンタに仕上がった


 日本HPのA716とA616に関しては、画質の向上が課題と言えるが、用紙の自動判別センサーや2L判への対応、競合機種より小型で携帯性の高いボディがポイントだ。さらにA716は、4GバイトのHDDを内蔵しており、フォトストレージとして使えるほか、コンポジットのビデオ出力機能と添付の赤外線リモコンを利用して、TV画面を見ながらの印刷やスライドショーが楽しめる。バッテリーやキャリングケースのオプションが用意されており、外出先でフォトストレージ兼ポータブルプリンタとして重宝するだろう。

A716:4GバイトHDDやビデオ出力端子の搭載がユニークな1台。コンパクトで手軽に持ち運べるボディにも注目したい


A616:A716から4GバイトHDDやビデオ出力端子を省いたスタンダードな小型フォトプリンタ。基本性能はA716と変わらない


 家族で気軽に使える省スペースのフォトプリンタが欲しいなどの理由から、とりあえず小型フォトプリンタに興味があり、試してみたいといった人は、低価格で入手できるエプソンのE-300やキヤノンのmini 220を選ぶのもよいだろう。すでにA4対応の複合機やダイレクト/単機能モデルを所有しているのであれば、少ない追加投資で入手できる。ライトな使い方であれば、エントリー機でも不満を覚えることは少ないだろう。

E-300:4色染料を採用したエントリー機。インクはE-700と同じだが、最小インク滴が大きく、REALOIDは搭載しない


mini 220:従来のSELPHYシリーズを踏襲した染料3色のエントリーモデル。持ち運び用のハンドルは用意されていない


 小型フォトプリンタの購入については、どういう用途を第一に考えるかで選択が分かれる。同じカテゴリーに属していながら、各モデルとも性格が少々異なるからだ。たとえば、はがきの宛名印刷までを視野に入れるのであれば、4色インクのE-700、E-300、mini 260から選んだほうがよいだろう。また、外部に持ち出して印刷したいならば、バッテリー駆動をサポートしているE-700、mini 260、A716、A616から選ぶことになる。予算も含めて、自分の用途を絞り込んでいけば、購入すべき小型フォトプリンタがわかるはずだ。

 最後に繰り返すようだが、小型フォトプリンタはまだ本格的に立ち上がったばかりの市場と言える。そのため各社とも今後の方向性を模索している最中だ。すでに市場が飽和し、3〜5年間隔で本体を買い換えるというサイクルができている複合機やA4ダイレクト/単機能プリンタの市場と異なり、小型フォトプリンタは、セカンドプリンタやこれまでプリンタを使ってこなかった層に向けた製品として新たな需要を掘り起こそうとしている。それには画質および速度のさらなる向上に加えて、複合機やA4ダイレクト/単機能プリンタが持たないメリットを追加していく必要があるだろう。新たなユーザー層を獲得したいというのであれば、既存のプリンタを単に小さくするだけではなく、小型機ならではといった思い切った戦略も必要と考える。

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