まずOSの起動時間だが、電源オンからタスクトレイのアイコンがすべて表示されるまでを計ったところ、ハイパフォーマンスモデルでは約45秒と、Windows Vista Business搭載時に比べて約3.2倍に高速化した。また、休止状態への移行から電源オフが約20秒(Vistaは35秒)、スタンバイへの移行が2〜3秒と、初期状態のイライラ感が大幅に減った。ただ、休止状態からの復帰はOSの起動時間に相当する約44秒と振るわなかった。
一方、PCMark05や3DMark05では、Graphicsの値を除いてすべての結果でWindows Vista環境を上回り、ソフトウェアの切り替えなどで明らかに体感速度も向上した。Windows Vista Businessを採用したハイパフォーマンスモデル、Windows Vista Home Basic搭載のスタンダードモデルともに低価格ミニノートPCとしては十分な性能を提供してくれるが、Windows XPにダウングレードした小気味よく動作するモデルを体験してしまうと、やはりまだるっこしさを感じてしまうのは否めない。とはいえ、底面や左パームレストの一部で40度を超えてしまう発熱やファンの風切り音(特にハイパフォーマンスモデル)は、Vistaのときと同様に気になった。
HP 2133の発表会では、Windows XPプリインストールモデルについて「需要に応じて臨機応変に対応していく」とのことだったが、Windows XP Professionalは「正規OEMおよび、小売店のライセンス利用終了日」が2008年6月30日となっていること(Windows XP Home Editionは除く)、世界的にバックオーダーを抱えている現状を考えると、早急な対応は難しいように思える。
ちなみに、ダウングレード権を持たないスタンダードモデルでは、別途Windows XPのパッケージを買うと上位モデルの差額(1万9950円)がかなり狭まる。2つのバッテリーが標準で付属することとあわせ、本機の場合は上位モデルを購入するのがコストパフォーマンス的にも間違いなくお得といえるだろう。
HP 2133 Mini-Note PCの主なスペック | ||
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モデル | ハイパフォーマンスモデル | スタンダードモデル |
CPU | VIA C7-M ULV 1.6GHz | VIA C7-M ULV 1.2GHz |
メモリ | DDR2 2Gバイト | DDR2 1Gバイト |
メモリースロット | 200ピンSO-DIMM×1(空きなし) | |
HDD | 160Gバイト(5400rpm) | 120Gバイト(5400rpm) |
液晶ディスプレイ | 8.9インチワイド | |
画面解像度 | 1280×768ドット | |
グラフィックス | VIA Chrome9 HC(チップセット内蔵) | |
無線LAN | IEEE802.11a/g/b | IEEE802.11g/b |
Bluetooth | Bluetooth 2.0+EDR | − |
有線LAN | ギガビット対応 | |
メモリカードスロット | SDHC対応SDメモリーカードスロット | |
ExpressCardスロット | ExpressCard 54/34対応 | |
Webカメラ | ○(CMOS) | − |
スピーカー | 内蔵ステレオ | |
バッテリー | 6セル+3セル | 3セル |
バッテリー駆動時間 | 約4.6時間(6セル)/約2.3時間(3セル) | |
ボディサイズ | 255(幅)×166(奥行き)×27.2〜35.5(高さ)ミリ | |
重量 | 約1.27キロ(3セル)/約1.44キロ(6セル) | |
OS | Vista Business | Vista Home Basic |
XPダウングレード権 | ○ | − |
HP Directplus価格 | 7万9800円 | 5万9850円 |
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