“華麗なるミニノート”――ASUS「Eee PC S101」の真価を問う(後編):性能、温度、騒音、スタミナは?(1/3 ページ)

» 2008年11月20日 12時45分 公開
[前橋豪,ITmedia]

S101の実力を全方位的にチェックする

 ASUSTeK Computer(ASUS)が11月22日に発売する低価格ミニノートPC「Eee PC S101」の検証もいよいよ最終回となる。前編では、S101の生まれ変わったデザインを筆頭に、スリムボディの携帯性、液晶ディスプレイの品質、キーボードの使い勝手、基本スペックをチェックし、中編では分解して内部構造の変更点を確認した。

 今回の後編では、パフォーマンス、バッテリー駆動時間、ボディの発熱および騒音といった各種テストを現行モデルの「Eee PC 901-X」や「Eee PC 1000H-X」と同条件で実施して結果を比較することで、S101に秘められた実力をあぶり出していく。


ベンチマークテストで新型SSDのパフォーマンスを確認

 まずはPCMark05、3DMark05、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3といった定番のベンチマークテストを実行し、S101と旧世代Eee PCのパフォーマンスを比較した。各テストは、ACアダプタを接続し、省電力機能の「Super Hybrid Engine」は最も高性能なSuper Performanceモードに設定している。

 PCMark05に限っては、メインメモリの容量を標準の1Gバイトに加えて、最大の2Gバイトまで増設した状態でもテストした。また、第1世代のEee PCである4G-Xのメインメモリを標準の512Mバイト、1Gバイト、2Gバイトにした状態のテスト結果も併記している。

PCMark05の結果

 PCMark05の結果を見ると、最も差が出たのがHDDのスコアだ。S101は初採用の高速なSSDのおかげで、901-Xに約4倍もの差を付けているのに驚かされる。2位の1000H-Xは160Gバイト/5400rpmの2.5インチ9ミリ厚HDD(入手した機材のHDDはシーゲイトのMomentus 5400.4 ST9160827ASだった)を積んでいるが、これと比べても約2倍の差を付けた。つまり、S101のSSDは一般的なモバイルノートPCが搭載する5400rpmの2.5インチHDDよりかなり高速というわけだ。ストレージの違いにより、総合スコアでもS101が1位に躍り出ている。

 一方、S101、901-X、1000H-Xの3台はCPUがAtom N270(1.6GHz)、チップセットがIntel 945GSE Express、グラフィックス機能がチップセットに統合されたIntel GMA 950と共通のため、CPU、Memory、Graphicsのスコアはほぼ横並びとなった。CPUに630MHz駆動のCeleron Mを用いた第1世代の4G-Xと比べると、さすがに高速だ。

左から、3DMark05(1024×600ドット設定)、FF XIベンチの結果

 3DMark05とFF XIベンチの結果については、グラフィックス機能がS101、901-X、1000H-Xの3台で同じため、ほとんど変わらず、いまひとつな結果となった。DirectX 8.1世代の少々古いテストであるFF XIベンチの結果でも、Low設定で何とかプレイできるレベルといったところで、やはりAtom N270(1.6GHz)搭載の低価格ミニノートPCで3Dゲームをプレイするのは荷が重い。

 テスト結果で大きな差が開いたストレージの実力は、PCMark05のHDD関連テストを行ってもう少し詳しく調べてみた。テスト内容は、XP Startup(Windows XPの起動をトレース/データのリードが中心)、Application Loading(アプリケーション6種類の起動をトレース/リードが中心)、General Usage(WordやIEなど標準的なアプリケーションの使用をトレース/リード60%、ライト40%)、Virus Scan(600Mバイトのウイルススキャン/データのリードが中心)、File Write(680Mバイトのファイル書き込み/ライト100%)の5つだ。

 また、ストレージデバイスにおけるシーケンシャル/ランダムのリード/ライト性能を計測するソフトの「CrystalDiskMark 2.2」(ひよひよ氏作)も試してみた。

左から、PCMark05のHDD関連テスト、CrystalDiskMark 2.2のリード/ライトの結果

 結果を見ると、S101に搭載されたSSDはデータのリード、特にランダムリードの速度が高速だが、データのライト、中でもシーケンシャルライトの速度は1000H-Xに搭載された5400rpmの2.5インチHDDに比べて劣ることが分かる。このリード速度のアドバンテージがOSを高速に起動する技術「XpressPath」に生かされているのだ。

 テスト結果は一部で1000H-Xのほうが勝ったものの、SSDは耐衝撃性や消費電力の面でHDDより有利なので、モバイルシーンとの相性がいい。また、901-XのSSDと比べると明らかに高速化しており、もはや「Eee PCのSSDは高速ではない」といったイメージは完全にぬぐい去された印象だ。

 次はWindows XPの各動作にかかる時間をチェックしていこう。

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