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» 2009年06月02日 13時01分 公開

イマドキのイタモノ:TDP下がって使い勝手向上──TDP95ワットの「Phenom II X4 945」 (3/3)

[石川ひさよし,ITmedia]
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クロック相当のパフォーマンス。ピークで違いが分かる消費電力

 Phenom II X4 945を3GHzという動作クロックで評価すると、CPU性能が直接的に反映される「Sandra 2009.SP2」や「Cinebench 10」といったベンチマークテストにおいて、Phenom II X4 955の約93.5%のスコアは妥当なラインといえる。一方で、同じ3GHzで動作するもののプラットフォームがAM2+とAM3と異なるPhenom II X4 940とPhenom II X4 945は、SandraのCPUベンチマークで同等、Cinebench 10ではPhenom II X4 945が若干良いスコアとなる。

 この違いの原因として考えられるのは、プラットフォームが対応するメモリ帯域幅だろう。Sandraのメモリベンチマークでは、デュアルチャネルのDDR3-1333を利用するPhenom II X4 945で13.3Gバイト/sec、デュアルチャネルのDDR2-800を利用するPhenom II X4 940で10.3Gバイト/sec程度と結果に違いが生じている。全体を通してみるとPhenom II X4 945で優れたスコアになる傾向であるものの、その差はわずかだ。

 Phenom II X4 945とPhenom II X4 940 BEの性能差はメモリアクセス頻度の高いアプリケーションではよりはっきりと出るが、そうしたアプリケーションをユーザーがどれだけ利用するのかで、適しているCPUが決まるだろう。

 省電力性能では、ピーク時の消費電力が約230ワットのPhenom II X4 955 BEに対し、95ワット版のPhenom II X4 945は189ワットと約40ワットの差をつけている。また、TDPが125ワットのPhenom II X4 940に対しても95ワット版のPhenom II X4 945は10ワットほど低く抑えられている。その一方で、アイドル時の消費電力はどのモデルも115ワット近辺で横並びになった。


 自作PC市場において、CPUの人気は最上位モデルとバリューモデルに集中し、ミドルレンジのモデルはそれほど選ばれない。ただし、95ワット版のPhenom II X4 945であれば、消費電力を低く抑えられるというメリットがある。それでいて、3GHzという高い動作クロックで十分なパフォーマンスも発揮する。micro ATXマザーボードで見られるTDP 125ワットのCPUをサポートしていない製品でも高クロックの最新Phenom II X4が使えるようになることは大きい。さらに、省スペースや省電力といったニーズの多いSI向けなどなど、Phenom II X4 945の95ワット版は日本市場において、存在価値の高いCPUと言えるだろう。

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