MSIは、7月9日にIntel P55 Express搭載マザーボードのラインアップと一部モデルのサンプルボードを公開した。ここでは、公開されたサンプルボードの画像を中心に、実装される機能について紹介しよう。
今回概要が発表されたIntel P55 Express搭載マザーボードのラインアップは3モデルで構成される。最上位機種でゲーミングPCを想定した「P55-GD80」と、ミドルレンジクラスの「P55-GD65」、そして、エントリークラスのユーザーを想定した「P55-CD53」で、このうち「P55-CD53」はCOMPUTEX TAIPEI 2009で「P55-CD45」という型番で展示されていたものだ。
CPUソケットはLGA1156で、次世代デスクトップPC向けミドルレンジCPUの「Lynnfield」(開発コード名)に対応する。メモリコントローラはCPUパッケージに統合され、DDR3とデュアルチャネルで接続するのは、これまで明らかになっている情報と変わらない。
MSIが独自に開発した電源管理技術「DrMOS」は、Intel P55 Expressを搭載したマザーボードでも導入されるが、その制御範囲は、Intel X58 Express搭載モデルでカバーしていたPWV、チップセット、QPI(Intel P55 ExpressマザーではVTT)に加えて、メモリの駆動電圧もDrMOSで管理できるようになった。
ちなみに、Intel P55 Express搭載マザーボードの最上位モデルとなる「P55-GD80」の電源回路は8フェーズ構成を採用する。以下、Intel P55 Express搭載マザーボードの電源回路フェーズ構成は、P55-GD65で電源回路6フェーズ+VTT1フェーズ構成、P55-CD53で電源回路4フェーズ+VTT1フェーズ構成を採用する。
今回、MSIが公開したP55-GD65のサンプルボードは、まだ試作段階にあるが、それでも、レイアウトの一部がCOMPUTEX TAIPEI 2009のMSIブースで展示されていたバーションからアップデートされている。
COMPUTEX TAIPEI 2009でMSIが説明していたように、オーバークロックチューニングを自動で行う専用エンジンの「OC Genie」が実装されるほか、Intel X58 Express搭載マザーボードの「Eclpse SLI」やP55-CD53で搭載していた「ベースクロック変更ボタン」が確認された(COMPUTEX TAIPEI 2009のサンプルでは、同じ場所に電源スイッチアイコンのボタンが並んでいた)。
そのほか、P55-GD65に実装されたコントロールチップやスロット構成は、今回公開されたサンプルボードの最新画像を中心に紹介しよう。なお、MSIによると、今回用意したサンプルボードはまだ試作段階で、製品版ではさらに改良が加えられるという。そのため、実装されるボタンや機能が製品版で変更される可能性があることに注意していただきたい。
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