P55&Core i7搭載マシンで仮想8コアを楽しむ――ツートップ「VIP」シリーズWindows 7登場前に買うべきPCは?(2/3 ページ)

» 2009年10月05日 18時00分 公開
[小川夏樹,ITmedia]

マザーボードにはBIOSTARの「TP55」を採用

 試用したマシンのマザーボードにはBIOSTARの「TP55」が搭載されており、もちろんチップセットはP55でCPUソケットはLGA 1156だ。CPUはCore i7-860(2.80GHz)でメインメモリにUMAXのDDR3 SDRAM DIMM(2Gバイト×2のデュアルチャネル動作、最大16Gバイト)が4Gバイト積まれている。前述したようにオーディオはオンボードで1000BASE-Tの有線LAN(オーディオと有線LAN共Realtekチップ)も同様にオンボード搭載される。

BIOSTARの「TP55」を採用していた(写真=左)。CPUはCore i7-860(2.80GHz)、メモリにはUMAX製のDDR3モジュールが搭載されている(写真=右)

 そのほかのインタフェースとして、背面のIOパネル部にはUSBポートが6ポート用意されており、本体手前上部の2つのUSBポートと合わせれば計8ポートと十分な数だ。またHDDは標準で1Tバイトと当分困ることのない容量となっており、試用したマシンには日立GSTのSerial ATA HDD「Deskstar 7K1000」が搭載されていた。

CPU-Zでシステムを確認してみると確かにCPUがLynnfieldことCore i7であることが分かる。コア数は4でHyper Threading対応なので実行可能なスレッドが8となっている(画面=左)。同じくCPU-Zに表示されているマザーボードの情報。BIOSTARの「TP55」でチップセットはIntel P55 Expressであることが確認できる(画面=右)

こちらはメインメモリの情報。DDR3でデュアルチャネル構成、容量は4Gバイトと表示されている。実際のメモリの動作クロックは1333MHzだが664.1MHz×2.1倍の1394.61MHz動作になっている(画面=左)。CPU-Zで確認したグラフィックスカード情報。GPUはGeForce GTS 250でコアクロックが738MHz、メモリクロックが1100MHzで動作している。メモリ容量は512Mバイトでバンド幅256ビットのGDDR3だと分かる(画面=右)

基本的には拡張や増設に困ることはないが若干の注意点も

 HDDと光学ドライブでマザーに6基あるSerial ATAポートのうち2基が利用されており、残りは4基のSerial ATAポートと1基のパラレルATAコネクタだ(FDDコネクタもあるが使うことはないだろう)。これなら新たな光学ドライブやHDDの増設で困ることはない。

GALAXYの「GeForce GTS250 Cool Edition」を搭載

 唯一の注意点がグラフィックスカードによってPCI Express x1スロットが1基つぶされてしまっている点だ。グラフィックスはNVIDIA GeForce GTS 250を搭載するGALAXY Microsystemsの「GeForce GTS250 Cool Edition」(メモリ512Mバイト)というカードで、これに搭載されているGPU冷却ファンによって2基あるPCI Express x1スロットのうちの1基が使えなくなってしまっている。

 このマザーボードは、PCI Express x1スロットがPCI Express x16スロットの上下を挟む形で設置されており、2スロット分を利用するグラフィックスカードのために1基が完全にふさがっている。将来的に1スロットだけでより高い性能を持つグラフィックスカードが登場してくれば交換するといった対応が可能だが、PCI Express x16スロットは1基しかないのでNVIDIAのSLIやAMDのCrossFire Xは利用できない。残った拡張スロットはPCI Express x1が1基にPCIスロットが2基なので拡張カードを増設しようと考えている場合、どういったカードを使うのかよく考える必要があるだろう。

グラフィックスカードに搭載されているGPU冷却ファンが大きなため装着には2スロット分が必要になってしまう。このマザーボード「TP55」だとPCI Express x1スロットが1基完全に使えなくなってしまう(写真=左)。残ったPCI Express x1スロットはわずか1基。このスロットを有効に使うためには、どんな拡張カードを装着するかよくよく吟味する必要があるだろう(写真=右)

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