“Real Pocket size PC”こと新生「LOOX U」を速攻でチェックした495グラムのWindows 7搭載ミニPC(3/3 ページ)

» 2010年01月18日 11時30分 公開
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2基のUSBポートや充実した通信機能を装備

 基本仕様はAtom Zベースのシステムを引き続き採用する。店頭モデルのU/G90は、CPUがAtom Z520(1.33GHz)、チップセットがグラフィックス機能のIntel GMA 500を統合したIntel SCH(システム・コントローラ・ハブ)、メインメモリが2GバイトのオンボードDDR2 SDRAM(増設/換装不可)、ストレージが30GバイトSSD(出荷時の空き容量は約13Gバイト)だ。

 新型LOOX Uは本体を小型化するため、SSDにハーフスリムタイプのモジュールを用いている。54(幅)×39(奥行き)×4(高さ)ミリ、約9グラムの薄型軽量モジュールだ。SSD側のインタフェースはSerial ATAだが、Intel SCHはUltra ATA/100のインタフェースなので、変換アダプタ経由でチップセットに接続されている。

 インタフェースはUSB 2.0が2基に増えた。両手で本体を持った際に干渉しないよう、2基のUSBポートは前面に配置されている。SDHC対応SDメモリーカードスロットや有効78万画素のWebカメラを搭載する一方、CFカードスロットや指紋センサー、FMトランスミッターが省かれ、ヘッドフォン/マイクも兼用端子になるなど、インタフェースの構成はよりシンプルになった。

 通信機能はWiMAXモジュールが標準搭載となり、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 2.1+EDRも内蔵する。従来モデルと同様、オプションの専用コネクタを前面の端子することで、100BASE-TXの有線LANとアナログRGB出力も利用可能だ。ボディ内部にはSIMスロットとPCI Express Miniスロットの空きが見られるが、これは海外展開されるワイヤレスWANモデル用の装備だ。ワイヤレスWANモデルの国内販売は未定という。

前面に2基のUSB 2.0、有線LAN/アナログRGB出力アダプタ用端子、SDHC対応SDメモリーカードスロットが並ぶ
背面には排気口があるほか、インタフェースは用意されていない

左側面にはヘッドフォン/マイク兼用端子を搭載
右側面にはワイヤレス通信のスイッチとDC入力を配置している

100BASE-TXの有線LANとアナログRGB出力を利用するための変換アダプタは前面に装着する
バッテリーを外し、黒いフィルムをめくると、ハーフスリムタイプのSSDと2基のPCI Express Miniスロット(1基はハーフサイズで埋まっている)が露出する
底面にはSIMスロットも用意されている。冷却のため、ファンを内蔵するが、回転数や騒音は抑えられている

店頭モデル試作機のデバイスマネージャ画面。SSDは東芝の「THNSNB030GMSJ」を搭載していた

 なお、WEB MARTのカスタムメイドモデルでは主要パーツを選べる。CPUはAtom Z550(2.0GHz)/同Z530(1.6GHz)/同Z520(1.33GHz)から、SSDは62Gバイト/30Gバイトから、バッテリーはLバッテリー単体や、標準バッテリーとのセットでも購入でき、最小構成価格は9万9800円、割引きクーポン適用時は8万4830円だ。

 さらにプリインストールOSを32ビット版Windows 7 Home PremiumからWindows XP Home Edition(SP3)に変更した低価格モデルも用意される。こちらはCPUがAtom Z530(1.6GHz)、メインメモリが1Gバイト、SSDが30Gバイト、無線LANがIEEE802.11b/g/n固定で変更できず、タッチ操作がシングルタッチのみのサポートとなる。そのぶん、価格は8万9800円からと安く、割引クーポンを適用すれば7万6330円から購入可能だ。

LOOX Uらしさは維持しつつ、より洗練されたミニノートPCへ

 以上、新型LOOX Uをチェックした。ボディデザインの一新で持ち運びやすさや質感を向上し、それでいて場所を選ばず使えるように、タッチパネルやポインティングデバイスの構成は継承するなど、従来モデルよりバランスが取れている印象だ。より幅広いユーザーにアピールできるモデルチェンジといえるだろう。

 今回入手したのは試作機だったため、パフォーマンスやバッテリー駆動時間の評価は実施できなかったが、PC USERでは後日これらのテスト結果を掲載する予定だ。

富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART
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