「Let'snote R9」で超低電圧なCore i7の“モバイル力”を試すがんこな“R”もArrandaleは載せました(1/3 ページ)

» 2010年01月25日 17時30分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

軽い“ずんぐり”ボディに「変わらぬ安心」を感じる

見かけは変わらないけど、中身は大幅に進化した「Let'snote R9」

 パナソニックが2010年春モデルで投入する「Let'snote R9」は、1キロを切る重さで長時間バッテリー駆動を実現するパワフルな1スピンドルノートPCとして長く続くLet'snoteの代名詞ともいえる人気シリーズの最新モデルだ。

 時代とともに訴求ポイントは、軽量小型、長時間バッテリーに加えて、耐衝撃性能に優れた堅牢性や、最近ではAtomを搭載するNetbookに対抗して通常電圧版のCPUを搭載した高いパフォーマンスが取り上げられるようになってきた。確かに、Netbookと一線を画する処理能力や、多少ラフに扱っても障害を起こすことなく、いつも正常に動作してくれるLet'snote Rシリーズ(Let'snote全シリーズにもいえることだが)は、Netbookや薄いスリムノートPCとは違う信頼感をユーザーに与えてくれる。

 しかし、その一方で、デザインが大きく変わることのないボディをはじめとする、各種仕様に最近の動向を取り入れてほしいという声も、ユーザーから少なからず聞こえてきている。Let'snoteのマーケティングで難しいのは、Let'snote Rシリーズの変わることのないコンセプトを高く評価する、長期にわたって愛用してきた熱烈なLet'snoteユーザーも少なくない(いや、声の大きさからすれば“多数派”といえるかもしれない)ことだろう。こういった幅広いユーザーの希望に応えるためには、最新の技術を取り入れつつ、その姿を急激に変えないようにしていくのも、必要なのかもしれない。

 この事情を考えると、Let'snote R9は、そのようなユーザーたちの願いを、Let'snoteのコンセプトを崩すことなく取り入れていったと評価できるかもしれない。Let'snote R9のボディは、「8から9」という、メジャーバージョンアップを思わせる名称変更にもかかわらず、従来モデルをほぼそのまま採用している。革新性を求めるLet'snote Rユーザーの中には、「十分軽量であるが、ボディをもっと薄く」「画面のワイド化」「縦方向解像度を重視したいのでアスペクト比は4:3でかまわないが、1024×768ドットを超える解像度を」「USB 2.0を両側面に」を望む声もあるが、これらは、「10.4型で4:3の横縦比」「解像度は1024×768ドットを継承」「右側面にだけ配置された2基のUSB 2.0」と従来モデルと変わらない。ボディの厚さも「29.4〜42.5ミリ」と、最新のモバイル向けノートPCとしてはかなり厚みのある“ずんぐり”とした形状のままだ。

Let'snote R9の前面(写真=左)と背面(写真=右)

Let'snote R9の左側面(写真=左)と右側面(写真=右)

 ただ、実際に携帯してみると、重さが1キロを切るので、VAIO PFMV-BIBLO LOOX Uほどではないにしても、最近のNetbookより重さを意識しないで済む。軽いのでボディの厚さもそれほど気にならず、逆にボディをホールドしやすいというメリットもある。また、(日本だけの事情かもしれないが)PCをバッグに入れて満員電車に乗っても安心なのは、工場出荷時の耐久性テスト以上に、ずんぐりとしたボディ形状が心理的に作用しているのではと、少なくとも筆者は実感している。

 一方で、ほかのモバイル向けノートPCのスペックと比べると、1024×768ドットの画面解像度は不満に感じてしまう。1キロ以下級のNetbookで10型クラスのディスプレイを搭載するモデルも多くなってきたが、その最新モデルの多くが10.4型ワイドで1366×768ドットを表示できる。そういう状況において、「1024×768ドットは表示が大きくて目に優しい」というパナソニックの説明も一理あるが、最近細かい文字がよく見えなくなってきた四十過ぎの筆者でも、使い勝手の向上という意味で、Let'snote Rシリーズでも1024×768ドットを超える解像度を求めたい。サイズに比べて高すぎる解像度はフォントサイズの設定で対応できるが、低すぎる解像度はユーザーの設定でもどうにもできないからだ。

キーボードレイアウトも液晶ディスプレイのサイズと解像度もLet'snote R8と変わらない。キーピッチは横方向が約17ミリで縦方向が14.3ミリ。一部の幅が狭いキーでは横方向が11.6ミリ、11.3ミリ、11.2ミリのキーピッチが存在する(写真=左)。液晶ディスプレイのサイズは10.4型で解像度は1024×768ドット。Let'snote R9で最も評価が分かれるところだろう。4:3の横縦比は評価したいが、解像度はもう1つ上を実現してほしい(写真=右)(記事掲載当初、キーボードの写真が正しくありませんでした。おわびして訂正いたします)

 Let'snote R9は、無線接続モジュールにIEEE802.11a/b/g/nが利用できる「Centrino Advanced-N 6200」を組み込んでいる。インテルの最新無線接続モジュールだが、ほかのLet'snoteシリーズの2010年春モデルで採用された「Centrino Advanced-N+WiMAX 6250」と異なり、モバイルWiMAXは利用できない。Let'snote R9は店頭モデルだけでなく、マイレッツ倶楽部限定モデルのハイエンドモデルでもモバイルWiMAXやFOMAハイスピード対応のWWANモジュールを内蔵できない。モバイル通信は無線LANやUSB接続のデータ通信があるとはいえ、Let'snoteのラインアップで「R9」こそ即座に使える内蔵モジュールが必要とされるだろう。

 Let'snote R9の位置付けがモバイル利用に特化したサブマシンというユーザーであれば、画面解像度とUSB 2.0の問題はそれほど影響は大きくないだろう。メインマシンとしても使える高いパフォーマンスを発揮する(そして、その分NetbookやCULVノートPCより高額な)モバイルノートPCであることが、Let'snote R9の重要なコンセプトであるので、メインマシンとして利用するユーザーも少なくはない。そういうユーザーのためにも、少なくとも画面解像度はそろそろ見直す時期に来ているのかもしれない。

Let'snote R9とLet'snote R8の左側面、前面、右側面を並べてみた。写真の右側がLet'snote R9だが、パームレストのロゴがないと区別は難しい

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