プライベートルームにちょうどよい──1台3役「VALUESTAR N」の実力チェック地デジ+BD+PC(2/3 ページ)

» 2010年01月26日 10時11分 公開
[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]
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新CPU「Core i5-450M」を搭載、PCとしての基本性能はまずまず

 PCとしての主な仕様は、Hyper-Threading Technology(HT)とIntel Turbo Boost Technology(TBT)に対応するデュアルコアのCore i5-450M(2.26GHz/3次キャッシュ3Mバイト)とIntel HM55 Expressチップセットを中心に、高機能なノートPC向けのプラットフォームを採用し、グラフィックス機能は従来のIntel GMA 4500MHDに改良を加えたGPUコアであるCPU統合のIntel HD Graphicsを用いる。

photophotophoto CPUは、ノートPC向けのCore i5-450Mを実装する。HTテクノロジにより、4スレッドを同時処理できる

 CPUは4スレッドを同時に処理でき、TBTにより、CPUの温度や電力に余裕がある場合に動作クロックを最大2.53GHzまでオーバークロックして動作させることが可能だ。ストレージも1Tバイトと大容量のHDDを備え、一般的なPC用途向けデータ以外に地デジ録画用の領域としても十分な容量を確保している。地デジ番組の録画は、別途USB外付けHDDにも録画できるようにもなっている。このあたりは家庭用レコーダーとは少し異なるPCならではの柔軟性があるといえる。

 なお、下位のVN550/WG6はCPUにCore i3-330M(2.13GHz/TBT非対応)を搭載し、HDDは500Gバイト、光学ドライブはDVDスーパーマルチ、そして地デジチューナーは非搭載となる。VN550/WG6は、VN770/WG6より実売価格で約3万円ほど安価なので、テレビ系機能やBlu-ray Discドライブが必要ない層はこちらを選択するのもよいだろう。

photophotophoto CPU-Z 1.53とGPU-Zで表示したシステムの詳細仕様。最大2.53GHzまでオーバークロックするTBテクノロジに対応する

 搭載インタフェースは、本体左側面にSDHC対応SDメモリーカード、PRO-HGデュオ対応メモリースティック対応のマルチメモリカードスロット、IEEE1394(4ピン)×1、マイク入力/イヤフォン出力、USB 2.0×1、右側面にBlu-ray Discドライブ(2層BD-R/同REへの記録とDVDスーパーマルチ機能に対応)、明るさ調整/画面消灯スイッチ、USB 2.0×1、本体背面にUSB 2.0×4、1000BASE-T対応有線LAN、TVアンテナ用F型同軸端子、DC入力端子を実装する。

 デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、USBメモリ、イヤフォンなど、ひんぱんに抜き差しする機器の使用時に、本体側面の端子やメモリカードスロットを本体側面に備えるインタフェースで楽に利用できる。PCとしての利便性だけを考えると前面にもあるとより便利だが、こちらはデザイン性とのトレードオフと考えたい。また、計6基あるUSB 2.0のうち、PCの電源オフ時も電力を供給する「パワーオフUSB充電」対応端子を左側面に1つ備える。こちらは携帯電話やポータブルAV機器、携帯ゲーム機などの充電に大変便利だ。

photophotophoto 本体左側面はマルチメモリカードリーダー、IEEE1394、マイク/イヤフォン端子、USB 2.0(パワーオフUSB充電対応)、右側面はBlu-ray Discドライブ、明るさ調整/画面消灯スイッチ、USB 2.0、背面はUSB 2.0×4、1000BASE-T対応LAN、キーボード類の接続用コネクトボタン、DC入力、アンテナ入力を実装。パネル内にSO-DIMMスロット×2とB-CASカードスロットを設ける
photophotophoto デバイスマネージャ画面の一部。評価機は1TバイトHDD「ST31000528AS」、有線/無線LANはBroadcom製チップ、Blu-ray Discドライブは「MATSHITA BD-MLT UJ240AS」を実装。「ViXS PureTV-U ISDB-T Tuner」なども文字列も確認できる(※内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません)
ベンチマークテスト VALUESTAR N VN770/WG6R
PCMark05 1.2.0 PCMark 5831
CPU 6412
Memory 5593
Graphics 2687
HDD 5931
PCMarkVantage 1.0.1.0 PCMark 4152
Memories 3114
TV and Movies 3278
Gaming 3117
Music 4514
Communications 4142
Productivity 2505
HDD 3175
CINEBENCH R10 1CPU 2784
xCPU 5957
3DMark06(1280×768) 3DMark 1903
SM2.0 579
SM3.0 774
CPU 2627
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3 LOW 3632
HIGH 2417

 なお、有線LAN以外にIEEE802.11b/g/n対応の無線LANも内蔵するので、無線LAN環境が備わっている家庭はこちらも有効に活用したい。これなら、本体に接続するものは電源(ACアダプタ)とテレビアンテナケーブルだけでOKだ。

 このほか、背面のカバー内にSO-DIMMスロット2基とB-CASカードスロットを設ける。メインメモリは両モデルとも4Gバイト(PC3-8500対応の2GバイトDDR3 SDRAM×2)で、2基すでに埋まっている。将来的なスペックアップやミドル/ハイエンドユーザーでなければ、基本的にはここに触れる必要はないだろう。

 なお、OSは32ビット版のWindows 7 Home Premiumなので、OSで利用できるメモリ容量は約3Gバイトまでに制限される。B-CASカードは、地上デジタル放送のみに対応する従来どおりのクレジットカードサイズのカードが同梱される。今後、こちらがSIMカードサイズのminiB-CASカードとなるなら、ボディサイズのさらなる小型化も望めそうだ。

 パフォーマンスは、プライベートルーム向けとしてテレビ機能とWeb、メール、オフィスアプリケーション、動画・写真再生といった一般的なシーンにおいては十分といえる。

 Windows 7のWindowsエクスペリエンスインデックスはCPUとメモリスコアが6.4に達し、PCMark VantageのPCMarkスコアも4000台となっている。3D描画を含めたグラフィックス性能は、CPU統合グラフィックスだけに高度な3D描画性能を要する最新3Dゲームタイトルをぐりぐり動かすには力不足だが、それ以外のオンラインベースのカジュアルゲームなら十分快適に楽しめるだろう。


photo Windows エクスペリエンスインデックスの結果

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