AMDが発表したOpteron 6100シリーズは、開発コード名「Magny-Cours」と呼ばれていたもので、2ソケットシステム、もしくは4ソケットシステムの構築が可能だ。今回発表されたOpteron 6100のラインアップは10モデルで、主な仕様は以下のようになる。
| モデルナンバー | コア数 | 動作クロック | Average CPU Power | 単価(1000個ロットあたり) |
|---|---|---|---|---|
| 6176 SE | 12 | 2.3GHz | 105ワット | 1386ドル |
| 6174 | 12 | 2.2GHz | 80ワット | 1165ドル |
| 6172 | 12 | 2.1GHz | 80ワット | 989ドル |
| 6168 | 12 | 1.9GHz | 80ワット | 744ドル |
| 6136 | 8 | 2.4GHz | 80ワット | 744ドル |
| 6134 | 8 | 2.3GHz | 80ワット | 523ドル |
| 6128 | 8 | 2.0GHz | 80ワット | 266ドル |
| 6164 HE | 12 | 1.7GHz | 65ワット | 744ドル |
| 6128 HE | 8 | 2.0GHz | 65ワット | 523ドル |
| 6124 HE | 8 | 1.8GHz | 65ワット | 455ドル |
Opteron 6100シリーズは、45ナノメートルプロセスルールを採用し、構成トランジスタ数は18億800万個、ダイサイズは346平方ミリだ。Opteron 616Xモデルは12コアを搭載し、Opteron 613XとOpteron 612Xモデルは8コアを搭載する。Opteron 616Xを4個搭載する4Pシステムでは実に24コアを扱うことになる。
2次キャッシュメモリはコアごとに512Kバイト、3次キャッシュメモリはCPU全体共有で12コアモデルも8コアモデルも12Mバイトを実装する。
なお、CPUソケットは「G34」と呼ばれる1944ピンのLGAに変更される。AMDの説明では、G34を採用するマザーボードがPCパーツベンダーから登場する予定だが、これらのマザーボードは次世代12コアOpteron「Bulldozer」にも対応するとしている。
CPUの接続は、従来モデルと同じくHyperTransport 3.0を利用するが、従来のOpteronではHyperTransport 3.0のバスを3本利用して2つのCPUと接続できたのに対し(4Pシステムでは2つのCPUと直接接続できるが、もう1つのCPUはほかのCPUを仲介して接続するようになる)、Opteron 6100シリーズでは4本のバスを利用して、3つのCPUと接続できるようになった。この「ダイレクトコネクト・アーキテクチャー 2.0」とAMDが呼ぶ新しい接続方法の採用で、CPU接続における転送速度は33%改善されたという。
また、CPUに統合されるメモリコントローラでは、従来DDR2によるデュアルチャネルをサポートしてきたが、Opteron 6100シリーズからは、4本のメモリバスをまとめて制御するクアッドメモリチャネルをサポートすることで、メモリ転送送度が50%改善されることになった。利用できるメモリもDDR3-1333(もしくは低電圧駆動のDDR3-1066)に変更された。1つのCPUにつき12枚のメモリが接続可能だ。

従来の4P対応Opteronでは、ダイレクトコネクト・アーキテクチャ1.0を採用して2つのCPUと直接接続していたが(写真=左)、Opteron 6100シリーズで導入されたダイレクトコネクト・アーキテクチャ2.0では、3つのCPUすべてと直接接続できるようになった(写真=右)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.