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AMD、最大12コア搭載の4P対応「Opteron 6100」シリーズ発表(1/2 ページ)

» 2010年03月29日 16時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

価格控えめの最大12コア内蔵Opteron

 AMDが発表したOpteron 6100シリーズは、開発コード名「Magny-Cours」と呼ばれていたもので、2ソケットシステム、もしくは4ソケットシステムの構築が可能だ。今回発表されたOpteron 6100のラインアップは10モデルで、主な仕様は以下のようになる。

12コア(もしくは8コア)を搭載するOpteron 6100シリーズ(写真=左)。CPUソケットは1944ピンのLGAを使う「G34」という新しい規格を採用する(写真=右)

モデルナンバー コア数 動作クロック Average CPU Power 単価(1000個ロットあたり)
6176 SE 12 2.3GHz 105ワット 1386ドル
6174 12 2.2GHz 80ワット 1165ドル
6172 12 2.1GHz 80ワット 989ドル
6168 12 1.9GHz 80ワット 744ドル
6136 8 2.4GHz 80ワット 744ドル
6134 8 2.3GHz 80ワット 523ドル
6128 8 2.0GHz 80ワット 266ドル
6164 HE 12 1.7GHz 65ワット 744ドル
6128 HE 8 2.0GHz 65ワット 523ドル
6124 HE 8 1.8GHz 65ワット 455ドル

 Opteron 6100シリーズは、45ナノメートルプロセスルールを採用し、構成トランジスタ数は18億800万個、ダイサイズは346平方ミリだ。Opteron 616Xモデルは12コアを搭載し、Opteron 613XとOpteron 612Xモデルは8コアを搭載する。Opteron 616Xを4個搭載する4Pシステムでは実に24コアを扱うことになる。

 2次キャッシュメモリはコアごとに512Kバイト、3次キャッシュメモリはCPU全体共有で12コアモデルも8コアモデルも12Mバイトを実装する。

 なお、CPUソケットは「G34」と呼ばれる1944ピンのLGAに変更される。AMDの説明では、G34を採用するマザーボードがPCパーツベンダーから登場する予定だが、これらのマザーボードは次世代12コアOpteron「Bulldozer」にも対応するとしている。

すべてのCPUがダイレクトに接続する

 CPUの接続は、従来モデルと同じくHyperTransport 3.0を利用するが、従来のOpteronではHyperTransport 3.0のバスを3本利用して2つのCPUと接続できたのに対し(4Pシステムでは2つのCPUと直接接続できるが、もう1つのCPUはほかのCPUを仲介して接続するようになる)、Opteron 6100シリーズでは4本のバスを利用して、3つのCPUと接続できるようになった。この「ダイレクトコネクト・アーキテクチャー 2.0」とAMDが呼ぶ新しい接続方法の採用で、CPU接続における転送速度は33%改善されたという。

 また、CPUに統合されるメモリコントローラでは、従来DDR2によるデュアルチャネルをサポートしてきたが、Opteron 6100シリーズからは、4本のメモリバスをまとめて制御するクアッドメモリチャネルをサポートすることで、メモリ転送送度が50%改善されることになった。利用できるメモリもDDR3-1333(もしくは低電圧駆動のDDR3-1066)に変更された。1つのCPUにつき12枚のメモリが接続可能だ。

従来の4P対応Opteronでは、ダイレクトコネクト・アーキテクチャ1.0を採用して2つのCPUと直接接続していたが(写真=左)、Opteron 6100シリーズで導入されたダイレクトコネクト・アーキテクチャ2.0では、3つのCPUすべてと直接接続できるようになった(写真=右)

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