AMDは、Opteron 6100の特徴として、CPUのスペック以上に、その価格をアピールしている。発表当日に行われた説明会で、日本AMD代表取締役社長の宮本啓志氏は、Opteron 6100シリーズのメリットとして、「これまで、4P対応モデルの普及を妨げていた2P対応モデルに対して2.5倍も価格が高くなる“4P tax”を解消して、4Pサーバシステム導入のハードルを下げる。従来では考えられなかった(価格帯の)4Pサーバが実現する」と訴える。
米AMDサーバー・ワークステーション部門マーケティングディレクターのジョン・フリー氏は、「ユーザーのサーバー向けCPUのニーズが従来のパフォーマンス重視からワット性能や価格の重要性にシフトしてきた」と述べ、AMDのサーバー向けCPUの戦略では、「これまで1P、2P、4Pと分かれていたラインアップを、1Pと2Pシステム向けのOpteron 4100シリーズと、2Pと4Pシステム向けのOpteron 6100シリーズに集約する」と説明する。
Opteron 4100シリーズは今後正式に発表される予定のラインアップだ。Opteron 6100シリーズが2Pと4Pシステムをターゲットにしてワット当たりの性能と拡張性を重視するのに対して、Opteron 4100シリーズは、電力効率を重視するという。6コア、もしくは、4コアを搭載し、メモリはデュアルチャネルをサポートする。
フリー氏は、従来のOpteron 8000シリーズで2P向けモデルの価格が174〜1165ドル、4P向けモデルが873〜2649ドル、競合するインテルのXeonで2P向けモデルの価格が188〜1663ドル、4P向けモデルが856〜3600ドルであるのに対して、Opteron 6100シリーズが266〜1386ドルと、従来の2P向けモデルの価格帯で4P向けモデルが提供できることをメリットとして強調する。
また、Opteron 6100シリーズの特徴として省電力設計も取り上げられ、C1Eパワーステート、電力やクーラーのリモート監視が可能な「Advanced Platform Management Link」(APML)、AMD Cool Speed、駆動電圧1.35ボルトの低電圧DDR3のサポートが紹介された。これらの改善によって、6コアのOpteron 2425 HEの消費電力が215ワットのときと同じ条件で、12コアのOpteron 6164 HEは225ワットと10ワット程度の増加で済む。アイドル時の消費電力では、Opteron 2425 HEが92ワットであるのに対して、Opteron 6164 HEは84.5ワットと減っていることが示されている。
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