先週末、アキバには「GW」の文字が一気に増え、ゴールデンウィーク向けのキャンペーンが各ショップでスタートしていた。DSP版Windows 7 ProfessionalとUSB 2.0カードのセットを1万6990円で販売するドスパラ秋葉原本店や、エスケイネットのキャプチャーボード「Monster X」を1万1950円で放出するクレバリー1号店など、各ショップで人気のあるアイテムが特価対象となっている。
多くの来客が予想される大型連休は、ショップだけでなくメーカーや代理店も通常より潤沢に商品を卸して需要に対応するのが通例だ。しかし、それでもストックが追いつかず、入手困難になりそうなアイテムもある。
あるベテラン店員氏は「見つけたらすぐに買ったほうがいいのは、GeForce GTX 480カードですかね。4月末に各社のカードが再入荷するので、順調にいけばある程度潤沢になりますが、いくつかのメーカーは大型連休に間に合わない可能性があります。まあ、年末のRadeon HD 5800シリーズと似たような感じですよ」と語る。
ほかにも、3D関連アイテムを“レア指定”する声もいくつかった。ツートップ秋葉原本店は「NVIDIAの『3D Vision GLASS KIT』が予想以上の勢いで売れています。『アバター』のヒットもあって、3D映像に興味を持つ人が増えているんですが、意外と流通量が少ないみたいなんですよね。ウチにはある程度ストックがありますが、今のペースを超えていくと連休後半はレア化するかもしれません」という。
3D関連のアイテムがあまり出回っていない理由については、某ショップが「数年前にELSAが3Dメガネ『3D REVELATOR』を販売したんですが、これがサッパリ売れなかったんですよ。話題性が高かっただけに多くのショップが大量に仕入れて不良在庫化させてしまった。その苦い経験があるから、NVIDIAの3D Visionにも慎重になっているバイヤーが多いんだと思いますね。まあ、3D REVELATORは当時新しすぎたんですよ。ようやく今になって時代が追いついてきたんでしょう」と推測していた。
一方で、レガシー化する寸前のアイテムもレア度を増しているという。T-ZONE.PC DIY SHOPは「DDR2メモリの生産ペースが急激に落ちています。メモリ自体はまだある程度出回っていますが、対応マザーが全然ないんですよね。インテル系ならLGA 775マザー、AMD系ならSocket AM2/3対応マザーあたりが該当しますが、これらも残っているのはDDR3対応タイプばかり。ちょっと古めの構成でサブマシンを組もうという人は要注意です」とアドバイスしてくれた。同店で該当モデルを探してもらったところ、唯一MSIのDD2/3両対応マザー「P45-8D」だけが残っている状況。価格は数量特価で7980円だった。
ちなみに、パソコンショップ・アークはさらに古めのCPUやメモリを「(捨てパーツとしての)DSP版OSのバンドル用やキーホルダー用、アキバ土産用」などにジャンク扱いで販売している。「CPUでいうとPentiumやCeleron Mなどがそろっています。意外と人気があって、古いCPUやメモリを数種類まとめて買っていかれる方も多いんですよ。旧パーツのコレクターという方は確実に存在しているようです」と話していた。
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