Atomじゃ物足りない、それならコレでどうだ!?――新生「VAIO Y」を攻略する:6万円台から買える13.3型VAIOノート(4/4 ページ)

» 2010年07月28日 11時00分 公開
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バッテリー駆動時間は健闘、発熱の処理も優秀

 バッテリー駆動時間のテストは、BBench 1.01(海人氏作)を実行した。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」だ。インターネットには無線LAN(11g)で常時接続し、Windows 7の電源プランは「バランス」(ディスプレイ輝度設定は40%)とした。

 3回計測した平均は6時間24分と、公称のバッテリー駆動時間である7時間にかなり近い良好な結果が得られた。電源プランを省電力に設定し、バックライト輝度をさらに下げるなどの工夫をすれば、もう少し駆動時間を延長することも可能だろう。さらに重量と厚さが増すのを条件に、公称10時間駆動のLバッテリーも選択できるため、たいていの利用シーンにおいてスタミナ不足で困ることはなさそうだ。

 利用時の快適さにつながる動作時の騒音と表面温度も測定した。まずは動作音のテストだが、使用時におけるユーザーの耳の位置を想定し、騒音計のマイクはボディ中央から約30センチ離し、設置面から約50センチの高さに固定した。室温は約26.5度、環境騒音は約28デシベル(A)で、周囲の雑音がほとんど聞こえない静かな環境で計測した。計測は、Windows 7の起動から30分間アイドルで放置した状態と、Webページを30分間巡回し続けた状態(60秒に1回ページ切り替え)、そしてシステムに高い負荷がかかる3DMark06を30分間実行し続けた状態の3パターンで行っている。

動作時の騒音レベル

 テスト結果はアイドル時で31.5デシベル、Webブラウズ時で33デシベル、3DMark06実行後で39.5デシベルと、負荷に応じて騒音レベルが上昇した。アイドル時や低負荷時でもファンは低速回転し、低い風切り音が鳴るが、エアコンなどの家電が動作している部屋では気にならない程度だ。さすがに高負荷の状態が続くとファンは高速回転し、風切り音は大きくなるが、耳障りな高音や異音を発することはなかった。

 表面温度のテストについては、本体を樹脂製のデスクに設置し、ボディ各部で最も高温になるポイントを放射温度計で計測した。計測したのは、Windows 7の起動から30分間アイドル状態で放置した場合と、そこからシステムに高い負荷がかかる3DMark06を30分間実行し続けた場合の2パターンで、室温は約26.5度だ。

 こちらのテストは良好な結果が得られた。アイドル時の表面温度はパームレストが29〜30度程度とクールで、キーボードやタッチパッドといった操作時に手で触れる部分の温度は抑えられていた。最も高温になったのは底面の排気口付近だったが、それでも36.2度と少し温かい程度だ。高負荷時では全体的に温度が上がっているものの、常時手で触れるパームレストはほとんど温度が上がらず、ホームポジションに置いた右手に少し熱を感じるだけだった。底面の排気口付近こそ40度を超えたが、利用時に不快な熱を発することはなかった。低負荷時でもファンが回転するぶん、放熱はしっかり行われている印象だ。

アイドル時におけるボディ表面温度
高負荷時におけるボディ表面温度

トータルバランスのよい低価格モバイルノート

 登場当初はNetbookとモバイルノートPCの間を埋める新しい製品カテゴリーとなり、Netbookに続くトレンドを生むことが期待されていたCULVノートだが、それほど盛り上がっていないのが現状だ。これには、低価格ノートPCを求める層へ先にNetbookが十分行き渡っていた点、国内メーカーのCULVノートが海外メーカーの競合機種に対して価格面での優位性を示せなかった点などの理由が考えられるが、確かに製品カテゴリー全体としてはどこか中途半端さがあるのは否めない。

 とはいえ、個々の製品にフォーカスして見ていくと、買い得感が高いと思えるものもある。その1つがこのVAIO Yだろう。廉価版のイメージがあった初代モデルからデザインを洗練させることで、上位シリーズのVAIO Sと違うビジュアルになったことに加えて、プラットフォームの世代交代に伴い、総合的なパフォーマンスが高まり、直販モデルではより高速なCPUやGPUを搭載できるようになったのは見逃せない。

 今回のレビューでは細かな不満も述べたが、モバイルできるサイズかつ作り込まれたボディに、ゆとりがある画面サイズとキーボードを搭載し、価格も控えめというところで、なかなかオイシイところを突いている。Netbookを超えたパフォーマンスと使い勝手が備わったモバイルノートPCを低予算で入手したいなら、トータルバランスがよい1台としておすすめ度は高い。

Sony Style(ソニースタイル)

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