機能満載のET2400XVTだが、PCとしてのパフォーマンスも気になるところ。いつものように各種テストを実行して性能を検証してみた。
Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは、Core i7-740QMによりプロセッサが7.1と最も高く、GeForce GTX 460Mのおかげでグラフィックスとゲーム用グラフィックスも7.0の好結果だった。もちろん、Sandy Bridge内蔵のグラフィックス機能よりハイスコアだ。メモリとHDDも5.9と十分なスコアといえる。この高い基本スペックが生かされ、Windows 7をマルチタッチでサクサクと軽快に操作できるのは大きな魅力だ。
次はおなじみのベンチマークテストだ。計測したのは、PCMark05、PCMark Vantage、3DMark06、3DMark Vantageで、3Dゲーム系テストはFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkといった定番のタイトルだ。
なお、ET2400XVTには「Super Hybrid Engine」(S.H.E.)という定格より15%ほどCPUの駆動をクロックアップできるツールが付属しており、3.36GHzまでのクロックアップが可能だった。そこで試しにS.H.E.を有効にした状態でもPCMark Vantage、3DMark 06、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkを計測した。
結果は上のグラフの通りだ。モバイルプラットフォームを採用しているが、総じて高いパフォーマンスが得られた。グラフィックス関連もなかなか優秀なスコアだ。最近の描画が重いタイトルのプレイは厳しいだろうが、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkのスコアを見ても、何とかプレイできるレベル(オフィシャルサイトで「普通」の評価)にあった。
なお、S.H.E.を有効にすると、少し風切り音が聞こえる程度まで騒音レベルが上がるものの、ゲームをプレイする場合はS.H.E.を有効にしたほうがよさそうだ。向上したCPUクロックぶんだけパフォーマンスアップが見込める。
以上、ET2400XVTをチェックしてきたが、1人で使うにはもったいない多機能ぶりだ。自室で独り占めしてもいいのだが、複数人でワイワイやりながらテレビを見たり、Webページを閲覧したり、BD/DVDタイトルを見るといった、みんなが集まるようなリビングなどに置くような使い方がよく似合う。
実際、筆者宅では年末に食卓からほど近い場所にET2400XVTを設置したところ、正月編成のテレビ特番を家族でのんびり見たり、レンタルショップで借りてきた大量のDVDタイトルを徹夜で見たり、来客との談笑中に分からないことがあればWebブラウザで検索したり(タッチ操作でちょっと驚かせたりもして)、と存分に活躍してくれた。
最新アーキテクチャではないものの、PCの基本スペックは家庭用として十分すぎるほど高く、フルHDの液晶テレビと簡易的なレコーダー代わりにも使え、3D立体視による動画コンテンツの再生や3Dゲームのプレイ、そしてWindows 7のマルチタッチ機能まで利用できる。Office 2010は付属していないが、最近のトレンド機能を網羅したオールインワンPCが欲しいという人に、文句なしにオススメしたい。将来的には外付けのフルHD液晶ディスプレイにして使うという道も残されているので、長く付き合える1台になるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.