グラフィックスカードベンダー各社は、2月1日にNVIDIAのGeForce GT 440を搭載したグラフィックスカードを発表した。GeForce GT 440は、DirectX 11に対応する“Fermi”世代で1万円を切るバリュークラスのGPUで、内蔵するCUDAコアの数は96基、グラフィックスメモリのバス幅は128ビットとされる。
リファレンスデザインで示されるコアクロックは810MHz、シェーダユニットクロックは1620MHz。グラフィックスメモリはGDDR5を512Mバイト、もしくはDDR3を1Gバイト搭載し、動作クロックはGDDR5で1600MHz、または、DDR3で900MHzとなる。
なお、NVIDIAのWebページでは、DirectX 11に対応するFermi世代のGeForce GT 440としてOEM向けのモデルも記載されている。こちらのリファレンスデザインで示される仕様は、CUDAコアが144基、コアクロック594MHz、CUDAコアクロック1189MHzで、グラフィックスメモリとしてGDDR3を1.5Gバイト、もしくは、3Gバイト搭載する。メモリバス幅は192ビット。グラフィックスメモリの転送レートは、800MHz、または、900MHzとなる。
今回、グラフィックスカードベンダーから発表されたすべてのモデルは、CUDAコア96基搭載モデルで指定されるリファレンスデザインに準じ、一部では、そこからオーバークロック設定を施したモデルが用意されている。
アスクは、ZOTACのGeForce GT 440搭載グラフィックスカード「ZOTAC GT440 1GB DDR5」(VD4147)と「ZOTAC GT440 512MB DDR5」(VD4154)の取り扱いを開始する。VD4147の出荷開始は2月1日からで、実売予想価格は9000円台の見込み、VD4154の出荷開始は2月中旬からで実売予想価格で8000円台の見込みだ。
両者の違いはグラフィックスメモリの容量で、VD4147はDDR5を1Gバイト、VD4154はDDR5を512Mバイトをそれぞれ搭載する。そのほかの仕様は共通で、コアクロックは810MHz、CUDAコアクロックが1620MHz、グラフィックスメモリの転送レートは3200Mbpsに相当する。
映像出力インタフェースは、デュアルリンク対応DVI-IとHDMI、そして、DisplayPortを備える。外部補助電源コネクタは搭載しない。最大消費電力は65ワットで、アスクはシステムの電源容量として300ワットを推奨している。
エムヴィーケーは、GALAXY MicrosystemsのGeForce GT 440搭載グラフィックスカード「GF PGT440/512D5」の取り扱いを開始する。クーラーユニットにGALAXY Microsystemsオリジナルのモデルを採用するのが特徴だ。出荷開始は2月1日からで、実売予想価格は7980円前後とみられる。
コアクロックは810MHz、CUDAコアクロックは1620MHzに設定。搭載するグラフィックスメモリは、GDDR5が512Mバイトで、転送レートは3200Mbpsとなる。映像出力インタフェースは、DVI、HDMI、そして、アナログRGBを備える。外部補助電源コネクタは搭載しない。GALAXY Microsystemsは、GeForce GT 440を搭載するシステムの電源容量として300ワットを推奨する。
CFD販売は、GIGABYTE「GV-N440D3-1GI」の取り扱いを開始する。出荷開始は2月上旬の予定で、実売予想価格は8000円前後とみられる。80ミリ径ファンを組み込んだ2スロット厚のオリジナルクーラーユニットを搭載する。
コアクロックは830MHzとリファレンスデザインからクロックアップされている。グラフィックスメモリはDDR3を1Gバイト搭載してデータ転送レートは1800Mbpsとなる。映像出力インタフェースとして、DVI、HDMI、そして、アナログRGBを備える。
玄人志向は、「GF-GT440-E1GH/D5」を発表した。出荷開始は2月上旬の予定で、実売予想価格は9000円前後とみられる。コアクロックは810MHz、グラフィックスメモリは、GDDR5を1Gバイト搭載し、転送レートは3200Mbpsとなる。クロック設定はリファレンスデザインに準ずるが、グラフィックスメモリはGDDR5で1Gバイトと、リファレンスデザインより増やしている。
映像出力インタフェースはアナログRGB、DVI、そしてHDMIを備える。搭載するクーラーユニットは2スロット厚のタイプを採用する。外部補助電源コネクタは搭載しない。
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