評価機材では、ホーム画面に「Store」アイコンが確認できたものの、今のところ、タップしてもストアに接続できない。製品版では、アプリケーションが購入できるアプリストアとして機能するはずだ。アプリケーションには価格だけでなく、無料の試用期間なども設定できる。開発者は作成したアプリケーションにこれらの設定を行い、Microsoftに審査を依頼することで、審査進捗をチェックしつつ、アプリケーションが販売できる。
開発言語はC、C++、C#、VB、HTML+JavaScriptなどを選べ、Win32アプリケーション、.NETアプリケーション、HTML5まで、Windowsが標準でサポートする実行形式のいずれかを選択できる。Windows 8ではアプリケーションの実行環境が2種類用意され、従来のデスクトップ画面で動作するもの(Win32、または、.NET)、新しい「WinRT」というランタイム上で動作するもの(XAML、または、HTML5ベース)のいずれかを用いることになる。WinRTで動作する場合、Windows Phone 7でも導入された「Metroスタイル」と呼ばれる方式の全画面表示が基本となる。
従来のデスクトップアプリケーションが残る一方で、今後はタブレットデバイスなどをターゲットにWinRTとMetroベースのアプリケーションが増えてくる可能性もある。なお、Storeでx64やARMなど、プラットフォームごとにアプリケーションをどのように提供していくのかの詳細は依然として不明だ。また、ARM版 Windows 8でWinRT以外のバイナリコードをどのように処理していくのかも分からない。このあたりは、BUILDで明らかになり次第、紹介したい。

デスクトップでWordPadを立ち上げて日本語を入力する。こちらは従来の表示スタイルに近い。なお、MetroスタイルのUIからWordPadを呼び出すと、このデスクトップ表示に切り替わる。Metroスタイルとデスクトップ、どちらの表示タイプになるかはアプリケーションの実行形式(Win32/.NET。または、WinRT/HTML5)で決まるものと思われる(写真=左)。3Gデータ通信のコネクションマネージャーも標準で統合する。今後はこうした3GモデムやWiMAX、または、LTEをチップセットで統合したタイプのWindows 8導入デバイスが増えてくるだろう。評価機では、AT&Tが用意した料金プラン契約用のMetroスタイルアプリへ誘導され、ここで契約を行えるようになっている以上、1時間程度だが、Windows 8を導入した評価機材を操作して気付いた点を紹介してみた。軽快に動く一方で、クセのある操作に慣れる必要がある点が気になった。リリースまで1年近くあるこの時期に登場したβ版ということで、ブラッシュアップの途上にあり、今後のさらなる改良に期待したいところだ。
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