「直撃ですよ」――HDDショックでアキバ中が混乱古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2011年10月24日 09時48分 公開
[古田雄介(ぜせ)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]
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「地方よりアキバ、外付けより内蔵の動きが激しい」――突然値上がりしたHDD

ツートップ秋葉原本店のHDD価格表。価格上昇の注意書きが張られている

 先週のアキバは、HDDの価格表を頻繁に作り変えるショップが多数みられた。主要HDDメーカーの工場があるタイで大規模な洪水被害が起きており、HDD生産がストップしているためだ。特に被害が大きいといわれるウェスタンデジタル製ドライブを中心に、数Tバイト級のモデルでは1000円前後の価格上昇が相次いでいる。

 これまで大容量HDDは数年単位で値下げ傾向が続いており、最大容量の3Tバイトタイプは最低価格が9000円を、ボリュームゾーンの2Tバイトタイプは5500円を切るほどだった。しかし、先週末の時点でそれぞれの最安ラインは1万円弱と6000円弱まで上昇している。

 ただし、各ショップで値動きの足並みはそろっておらず、いくつかのショップが率先して値上げし、残る周囲のショップが様子を見て後追いするといった構図になっている。それが、ウェスタンデジタルの工場で浸水被害が明らかになった17日ごろから毎日のように続いているそうだ。TSUKUMO eX.は「他メーカーも部品の供給がストップするなど、何かしらの影響は受けているようで、どのモデルもちょっとずつ値段が上がっている状況ですね」と話していた。

 値上げの原因は、HDDの入荷に長期的な不安があるためという。ソフマップ秋葉原本館は「今回は、CPUの価格改定のような代理店主導の値動きではないです。我々も独自の判断で値上げに踏み切りました。何しろ、ウェスタンデジタルの生産工場が浸水したといいますし、復旧がいつごろになるのか完全に不透明ですから。いまはキャンペーンの目玉的な価格付けは抑えて、しばらく先まで在庫が確保できることを優先しています」と語る。

 ウェスタンデジタルのHDDを対象にまとめ買いキャンペーンを実施していたツートップ秋葉原本店も「10月末までのキャンペーンでしたが、23日に終了とさせていただきました。申し訳ないですけど、さすがに厳しくて……」と、在庫確保の難しさに頭を抱えていた。

 先週末時点で入手困難になるほど品薄なモデルはなかったが、やはりウェスタンデジタル製品を中心に、2Tバイト前後のモデルはショップ単位で売り切れの札が目立っていた。クレバリー1号店は「ウェスタンデジタルの在庫が一番厳しいですが、各容量の最安値を競っていた割安モデルはどのメーカーでも危険ですね。2Tバイトタイプはもちろん、2.5Tバイトと3Tバイトも余裕がない状況です」と説明する。

 ただし、ここまで際だった値動きは、現時点ではアキバ限定の可能性が高い。数日前まで帰省していたという某店員氏は「地元の九州では何の変化もなかったです。アキバはPCパーツの回転が早いので、こういう値動きを反映しやすいというのはありますよね。特に内蔵HDDは間に代理店しか挟まないから、影響をせき止めにくいですし」という。

 実際アキバでも、製造工程でワンクッション挟む外付けHDDについては、値上げや供給不足はまだ起きていなかった。PC DIY SHOP FreeTは「日立の2TバイトHDDを採用している純正の外付けHDDが、内蔵HDDよりも500円近く安くなっているんですよね。まあ、こういう逆転現象も1〜2週間で収まるとは思いますが、外付けHDDも値上がりするのか、内蔵HDDが元通りになっていくのかは、誰にも分からないって感じです」と話していた。事態が長引くと、HDDの価格上昇と品薄傾向は、地理的には地方都市へ、モノ的には外付けHDDやPC本体、レコーダーなどに広がっていくというわけだ。

 ちなみに、タイの洪水被害により、デジカメの生産にも影響が出ているが、PCパーツ関連ではHDD以外に特別な動きは起きていない模様だ。

TSUKUMO eX.に張られたPOP。タイ洪水被害によるHDDの現状を説明している(写真=左)。PC DIY SHOP FreeT。ウェスタンデジタル製品が品薄になっていた(写真=中央)。PC DIY SHOP FreeTが緊急入荷していた、日立の外付け2TバイトHDD(写真=右)

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