アップルが“新しいiPad”を披露したスペシャルイベントを受けて、日本国内でも製品説明会が行われた。その大部分はすでに動画で公開された内容と同じものだが、会場にハンズオンコーナーが設けられていたので、ファーストインプレッションを交えながら第3世代iPadの特徴をおさらいしていこう(関連記事:アップル、2048×1536ドット表示対応の「第3世代iPad」を発表)。
サンフランシスコで行われた発表イベントでは、ティム・クックCEOが2011年に100種類以上のタブレットが新たに投入されたことに触れ、そのどれよりもiPad 2が優れていたことをアピールしている。続いて「いったいどこがこれ(iPad 2)より素晴らしい製品を作るのだろう?」という問いかけに対し、「我々こそがそれをできる」と自ら断言して新型iPadの紹介を始めた。その言葉通り、今回登場した新しいiPadは多くの注目機能を盛り込んでいる。
新型iPadの特徴をざっくりまとめると「ディスプレイの高解像度化」「A5Xの採用」「フルHDで動画が撮れる500万画素iSightカメラ」「音声入力」「LTE対応」の5点だ。
まずはディスプレイの高解像度化から見ていこう。アップルは新型iPadで採用されたディスプレイを、iPhone 4/4Sと同じ「Retinaディスプレイ」と呼び、視野角の広いIPSパネルを引き継ぎつつ、iPad 2の1024×768ドット表示(132ppi)から、2048×1536ドット表示(264ppi)に向上した。これはフルHD(1920×1080ドット)の大画面テレビと比較しても、画面内のドット数が100万画素以上多く、非常に高精細な表示を可能にしている。ちなみに、3.5型で960×640ドット表示(326ppi)を実現したiPhone 4に比べるとドットピッチは広いものの、9.7型のiPadなら3.5型のiPhone 4/4Sを使う場合よりも画面と目の距離が遠いため、Retinaディスプレイとの呼び名は「肉眼でピクセルを認識できない」という意味で正しい表現だとしている。
実際、ハンズオンコーナーに並んだデモ機を眺めても、画面の美しさは圧倒的だった。これまでiPad 2に解像感が足りないという印象を抱いたことはないが、iBooksやSafariで表示される文字や、iPhoto内の高解像度写真を拡大したときのシャープさは目を見張るものがある。特に漢字のような複雑な文字で文章を読むような場面では、高解像度の利点を実感できそうだ。
一方、iPad 2の4倍にあたる解像度を実現したことでプロセッサも刷新された。デュアルコアの「A5X」は4つのグラフィックスコアを内蔵しており、同社によればNVIDIAのTegra 3に比べてグラフィックス性能が4倍高速だという。実際にスワイプやスクロールをしてみたが、iPad 2同様スムーズに操作できた。ただ、iPhotoで高解像度写真に自動補正やエフェクトを試してみたところ、結果が即座に反映されるほどの快適さはなく、やや待たされる印象だった。
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