今回のイベントを通じて印象的だったのは、技術面、性能面での競争力を高めるだけにとどまらず、マーケティングやデザインにも注力し、かなりの投資をしていることだ。
新製品発表セッション(Introdusing SSD 840 PRO Series and SSD 840 Series)で登壇したJonathan da Silva氏も、SSDが技術志向のデバイスであり、ITプロフェッショナルやエンスージアストなど、ITリテラシーの高いユーザーを中心に支持されてきたとする一方、業界のリーダーとして、一般ユーザーに対していかにSSDの利点を訴え、市場を広げていくか、といった部分にも力を入れてきたことを熱弁していた。
デザイン部門のチーフエンジニアであるShim Hyungsup氏にも話をうかがう機会があったが、「部品ではなく、商品として認知させたい」ということを何度も繰り返していたのが印象的だった。

スポーツカー、速さをイメージしてヘアライン加工を施した830(上)に対し、840(下)は高級セダンをイメージしたという(写真=左)。高級感を備えつつも、より現実的で、扱いやすさ、安定感を意識したと語る830では表から見えていたコネクタを840ではカバーで隠している(写真=右)。こうやって比べてみると、やはり840 PROのほうが洗練されていると感じる
SSDの優位性を消費者に広く伝えるべく制作されたムービー(写真=左)。バッテリーを擬人化した「フリーズ」というキャラクターがコミカルにSSDのメリットをアピールする。SSDのメリットを訴求するAndroidアプリも制作(写真=右)。イベントやYouTube、ソーシャルメディアなど、さまざまな手法でSSDのよさを理解してもらうために尽力してきたという今回の発表イベント「2012 Samsung SSD Global Summit」は、全世界から韓国ソウルに100人近いプレス/ブロガーを集め、大規模に開催された。
イベント後に行われたパーティではマジックショーのほか、K-POPアーティストの「Secret(シークレット)」が登場してライブパフォーマンスを行い、「Magic」「Shy Boy」などのヒット曲を披露して盛り上げた。
マジックショーにMagic……、Samsung SSDユーティリティの「Magician」にかけているのだろうか。「SSD 1つでここまでやるのか」という印象もあるが、それだけSSDの市場規模が拡大しており、そして今後もさらなる拡大が現実的に期待できる重要事業に発展してきたということだろう。
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