新IGZO液晶を使った“目にやさしい”ディスプレイFPD International 2012

» 2012年10月31日 19時30分 公開
[ITmedia]
photo FPD International 2012の半導体エネルギー研究所ブース。CAAC-IGZO液晶を中心とした展示を行っている

 最近では、ブルーライトをカットするメガネなど、ディスプレイを長時間見続けると感じる、“目の疲れ”を抑制するアクセサリが多数登場しているが、ディスプレイ側で解決しようとする動きもある。

 半導体エネルギー研究所は、FPD International 2012(2012年10月31日〜11月2日)で目の疲れを抑えることを目的とした“目にやさしい”ディスプレイを展示している。

 通常のディスプレイでは、1秒間に約60回以上、画面を書き替えることで、動きのある映像などでも滑らかな表示を実現するが、静止表示のときや、静止画を見ているようなとき(写真のスライドショーなど)ならば、画面の書き替え回数が少なくても問題ない。

photophotophoto 目の疲れを抑制するディスプレイ。画面の書き替え回数(画面が点滅する回数)を減らすことで、目にかかる負担を低減する。画面サイズは6.05インチで、解像度は720×1080ドット。画素密度は212ppiだ
photo ディスプレイの技術説明

 このディスプレイはCAAC-IGZO液晶(新技術を採用したIGZO液晶。詳しくはこちら)が持つ、画面の書き替えを減らしても、ちらつきが発生しない、という特性を利用し、書き替え回数を1秒あたり約5回にまで減らした。消費電力も「一般的な同サイズのディスプレイに比べて、約300分の1まで抑えられる」(説明員)という。

 ディスプレイが発する光についても、目に有害とされている青色光成分をカットする(420ナノメートル以下の波長をカット)ほか、作業時間により画面輝度を自動で調整し、目の疲労を緩和させる機能も備える。実際にディスプレイを見てみたが、紙に印刷された絵を見ているときに近い感覚で、近くに寄って見続けてもあまり疲れを感じなかった。

 本製品は、動画の視聴などには向かないものの、デジタルフォトフレームや、居酒屋/レストランのメニュー表示用の端末など、用途は広い。現在は「この技術に興味を示し、実用化に協力してくれる企業を募集しているところ」(説明員)だ。作業によって、画面の書き換え回数を変えることも可能になるという。近い将来、“PCワーカー向けのディスプレイ”をうたう製品が出てくるかもしれない。

photophoto ブースには、折り曲げ可能なディスプレイ(写真=左)や、13.5インチで3840×2160ドット表示対応(326ppi)のディスプレイ(写真=右)も展示されている

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