日本マイクロソフトと旅行業大手のエイチ・アイ・エス(以下、H.I.S.)は3月6日、Windows 8.1を搭載する8型タブレットを軸にした拡販と認知拡大で協業すると発表。タブレットとITを活用する新しい旅の楽しみ方を提案する「Windows×H.I.S. タブレットでわがままな旅を楽しもう!『旅レット8キャンペーン』」を開始した。
「タブレットを用いて旅行をさらに楽しんでもらう」をテーマにしたコンテンツの提供、H.I.S.と共同開発したWindowsストアアプリ「集めて旅する Collect Traveler」(2014年3月15日公開)の無償提供、ツイートで300万円分の旅行権が当たるプレゼント企画などを展開。実施期間は2014年3月6日から6月30日(プレゼント企画の応募は同4月30日まで)。
国内では、OSにWindows 8.1を採用した8型クラスのタブレットが“ITリテラシーの高い男性”を中心に活況。使い慣れたOSでこれまでのPCと同等の作業を手元のタブレットで使えるようになること、そしてコストパフォーマンスの高さ、導入のしやすさ、手ごろなサイズ感も相まって売り上げを伸ばしている。
「Windowsタブレットの個人マーケットシェアは約26%に達した。2012年のWindows 8登場時は同1%だったので、着実にシェアを伸ばしていると自負する。この勢いを維持しつつ、2014年年末までにシェア3分の1まで取りたい。今回の“女子旅”の訴求はあくまで第1弾であり、今後も積極的にタブレットの利用シナリオを提案し、広く紹介していきたい」(日本マイクロソフト 執行役常務コンシューマー&パートナーグループ担当の香山春明氏)
ただ、現時点の需要は上記の比較的ハイリテラシーな男性層が中心。マイクロソフトは小型Windowsタブレットの認知を、まずは「女子旅」を軸にしてユーザー層をより広げたい狙い。海外旅行のタイプ(夫婦、シニア、学生、カップル、ひとり旅……など)において、“女子旅”の比率が特に高いという旅行業大手のH.I.S.と協業し、共同開発した無料のWindowsストアアプリ「集めて旅する Collect Traveler」とともにこの層へリーチする。
「こういった訴求・提案型のキャンペーンは、1社では限界もあるが、協業でやれば大規模になる。タブレットの認知と購買の推進はもちろん、弊社としても“女子旅に強いのはH.I.S.”などブランド力の向上が望めるうえ、お客さんに対してもより新しい旅の楽しみ方も提案できる」(エイチ・アイ・エス 本社事業開発室室長の山岡隆志氏)
提供アプリは、“女子旅”を実施する層の多くが「(行程中/現地で調べなくてよいよう)出発前にしっかり下調べする」スタイルをとる行動パターンをふまえ、インターネット通信環境がなくても事前に調べたことをチェックできるよう(インターネット接続を必須としない仕様)にした工夫をポイントに据える。旅行先の地図、行程リスト、店舗情報、ホテルの案内、eチケットなどで調べたWebサイトや地図情報をまるごとキャプチャー(Webサイトはスクロールした先も含む全画面キャプチャー)し、クリッピング。行程中は保存した情報を読み出して表示できる“自分だけのガイドブック”を作成できる。
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