2014年上半期の「タブレット」おすすめ“10選”PC USERアワード(2/2 ページ)

» 2014年07月08日 13時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]
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その他のおすすめタブレットは?

 ここからはゴールド、シルバー、ブロンズの受賞は逃したものの、製品選定時に候補として挙がった、おすすめ度の高いタブレットをまとめて見ていこう。

 まずは定番だが、アップルの9.7型タブレット「iPad Air」と7.9型タブレット「iPad mini Retinaディスプレイモデル」は、やはり外せないモデルだ。2013年秋に登場した製品なので、今回の2014年上半期アワードでは選外としたが、特にiPhone/iPod touchユーザーや、一般的なユーザーが最初に購入するタブレットとしては、最も無難な選択肢に違いない。

 個々のスペックでは先に紹介したAndroidタブレットが勝る部分も多いが、いずれも薄さや軽さは高いレベルにあり、何よりボディの質感が優れている。ハードウェアとソフトウェアの融合度合いでも先行しており、幅広いユーザー層に対するiOS自体の分かりやすさ、使いやすさもさることながら、豊富で良質なアプリ、非常に滑らかなタッチ操作が味わえる各部の作り込みなどは、仕様表に現れない大きな強みだ。

 個人的には小型で4:3画面のiPad mini Retinaがサイズ的に好みだが、液晶ディスプレイの色域ではiPad Airが明らかに上回っており、どちらか1つを選ぶのは悩ましい。両者とも目立った弱点がなく、トータルバランスが高いレベルで取れているのは、さすがタブレット市場を切り開いてリードしてきたアップルだ。

アップルの「iPad Air」(写真=左)と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」(写真=右)

 これも2013年に登場した製品だが、Androidタブレットのリファレンスモデルといえる「Nexus 7(2013)」(グーグル/ASUSTeK Computer)も見逃せない。圧倒的なコストパフォーマンスで人気を博した初代「Nexus 7」ほどのインパクトはないが、高解像度化したディスプレイをはじめ、各部を順当にブラッシュアップしている。シンプルで高性能な7型Androidタブレットを比較的手ごろな価格帯で入手できる選択肢として、押さえておきたい。

 もう1つ、2014年上半期に出たAndroidタブレットとして、6.4型モデルの「Xperia Z Ultra」(ソニーモバイル)も挙げておこう。通話機能が備わったauモデルは大画面のスマートフォンとして、Wi-Fiモデルは小型タブレットとして扱われていることからも分かるように、現在のスマホとタブレットの中間に位置するサイズ感が特徴だ。通常の8型タブレットでは入らないようなジャケットの内ポケットなどにも収納でき、スマホに近い感覚で持ち歩けるのがうれしい。

 ただし、Xperia Z2などAndroidスマホの画面サイズも5型を超えて大型化する中、Xperia Z Ultraが採用する6.4型で16:9のフルHD液晶ディスプレイはやや中途半端な立ち位置に思える。Xperia Z Ultraの6.4型という提案にファブレットとしての可能性、価値を認めつつも、やはりタブレットのラインアップとして8型クラスのXperia Tabletが欲しいと考えるのは、筆者だけではないだろう。

グーグル/ASUSTeK Computerの「Nexus 7(2013)」(写真=左)。ソニーモバイルの「Xperia Z Ultra」(写真=右)

 Windowsタブレットとしては、同じくレノボ・ジャパンの低価格な8型モデル「Miix 2 8」も有力だ。2013年12月に発売されたモデルだが、8型Windowsタブレットでは最薄最軽量ボディと、実売4万円台から購入できる高いコストパフォーマンスにより、人気を博したことは記憶に新しい。今も8型Windowsタブレットの売れ筋モデルとなっている。低予算で携帯性の高いWindowsタブレットを探しているならば、まずチェックしたい1台だ。

 2014年上半期に発売されたWindowsタブレットで目を引く製品としては、日本ヒューレット・パッカードの「HP Omni 10」も気になる存在だ。スペックに突出した部分はないが、1920×1200ピクセルの10.1型ワイド液晶ディスプレイをはじめ、Atom Z3770(1.46GHz/最大2.39GHz)、32Gバイトストレージを搭載した構成で、4万円台半ばと低価格におさまっており、買い得感がある。

 今後は“実質0円Windows”とも呼ばれる「Windows 8.1 with Bing」を搭載した低価格なWindowsタブレットが小型モデルを中心に続々と登場する見込みだが、それに先駆けて10.1型という大画面モデルで4万円台半ばの低価格を実現してきたのは見逃せない(ちなみに、Windows 8.1 with Bing搭載タブレットは東芝が発表済み)。

レノボ・ジャパンの「Miix 2 8」(写真=左)。日本ヒューレット・パッカードの「HP Omni 10」(写真=右)
アマゾンジャパンの「Kindle Fire HDX 8.9」

 最後に、Android系のタブレットとして、アマゾン独自の「Kindle Fire HDX」シリーズにも触れておきたい。基本的にはアマゾンで購入したコンテンツを楽しむことに最適化したタブレットだが、世代を重ねて大きく進化したことで、ハードウェアの高い完成度も特筆できる。

 特に「Kindle Fire HDX 8.9」は、約339ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)と高画素密度の8.9型ディスプレイを搭載しながら、約374グラムの非常に軽いボディを採用し、大きめで高精細な画面表示を手軽に楽しめるのがポイントだ。ボディの厚さは7.8ミリあるが、エッジが絞られているので、スペック以上に薄く感じられる。初めて持った際には、その薄さと軽さに驚くことだろう。Amazon.co.jpをほぼ毎日利用しているようなユーザーにはうってつけだ。


 なお、タブレット製品の記事は、PC USER内の特集ページ「タブレット USER」に集約している。タブレットの情報を探している方は、こちらもチェックしていただきたい。

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