PC USER Pro

Microsoftの大規模な組織改編は何を意味するのか鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2018年04月06日 14時00分 公開
前のページへ 1|2       

テリー・マイヤーソン氏とWindows Phone

 もう1つのトピックは、WDGのトップとしてWindows事業を率いてきたテリー・マイヤーソン氏の離職だ。今後数カ月は引き継ぎのためにMicrosoftに残るとしているが、今回の発表直前に公開されたBuild 2018の概要ページでも基調講演のメインスピーカーの1人として紹介されており、かなりギリギリまで人事ともめていたのではないかと予想する。

 とはいえ、同氏のポジションを除けば各部門の担当者はほぼそのまま新組織として引き継がれているため、開発体制その他に直接的な影響は少ないだろう。

Build 2018の紹介ページでもテリー・マイヤーソン氏がメインスピーカーの1人として紹介されている

 同氏に関して1つ話題となっているのが、「Windows Phone失敗の背景」だ。マイヤーソン氏が2013年にWDGトップに就任するまで、ジョー・ベルフィオーレ氏とのコンビで2008年以降の「Windows Mobile改めWindows Phone戦略」を率いていたのは周知の話だ。

 この件について同氏が2013年以前のストーリーとしてLinkedInでも解説しているが、「小型の組み込み向けを想定したWindows CEではAndroidやiPhoneのような最新技術に次々と対応したデバイスには対抗できなかった」とその敗因を述懐している。

 Windows Phone 7以降のUI(ユーザーインタフェース)やユーザー体験には自信があったものの、周囲のさまざまな事情が絡み合って当初の目標が達成できなかったというのだ。

 米MSPoweruserによれば、2010年から2012年までWindows Phone部門のシニアディレクターだったブランドン・ワトソン氏のTwitterでの発言を引用して、「携帯キャリアや端末メーカーの協力を得られなかった」ことが強調されている。

 だが筆者が過去の周辺情報を聞く限り、OEMに対する方針が二転三転してMicrosoft自身の戦略が迷走した他、最新技術に対するキャッチアップが遅かったなど、期待に十分に応えられなかったことが原因ではないかと分析している。

 いずれにせよ、さまざまな歯車の掛け違いが重なってムーブメントを起こせなかったというのが真相であり、「Windows 10 Mobileからの早期撤退」という決断力の早さで傷が広がることを防いだ点は称賛していいのではないかと考えている。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月22日 更新
  1. 文字起こしと要約がずっと無料のAIボイスレコーダー「Comu Action Pro」発売 9月20日まで2万9800円 (2026年08月20日)
  2. 総メモリ748GB、AI性能20PFLOPS! デルがGB300搭載のワークステーション「Dell Pro Max with GB300」を発売 (2026年08月20日)
  3. 全部入りの「Rokid」か、特化型の「Even G2」「Ray-Ban Meta」か? 注目スマートグラス3製品を徹底比較 (2026年08月21日)
  4. RTX 5080は30万円の時代へ――止まらないグラボ高騰の中で6万円台前半の16GB版Radeon RX 9060 XTなど、お盆明けアキバ事情 (2026年08月22日)
  5. “23万円台の最新Let's note”を自らの手で組み上げる! パナソニック コネクト「手づくりレッツノート工房2026」体験記 (2026年08月21日)
  6. ゼンハイザーがaptX Adaptiveをサポートし、ユーザー自身でバッテリー交換も可能になった高性能ワイヤレスイヤフォン「MOMENTUM True Wireless 5」 (2026年08月20日)
  7. ビジネスシーンにもなじむチタンボディー! 本格ランウォッチ「Amazfit Cheetah 2 Pro」を日常使いしてみた (2026年08月19日)
  8. 上下2画面で21型相当の圧倒的作業領域! 実売約7万円で手に入るサンコーの2画面モバイルディスプレイを試す (2026年08月20日)
  9. EIZO、航空管制業務用の32型4K液晶ディスプレイ (2026年08月21日)
  10. サンワ、USBハブ+引き出しを備えたディスプレイ台 (2026年08月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー