家中のどこにでも音楽を流して在宅ワークを快適にする方法テレワーク時代のスマート家電(1/3 ページ)

» 2021年04月12日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 2021年になって再度の緊急事態宣言が発令され、3月に解除されたと思ったら今度は「まん延防止等重点措置」が全国各地に適用され始めた。これだけのドタバタが続けば、これまではテレワークの準備が整わなかったり、踏み切れなかったりしていた企業も、働き方や働く場所について対策せざるを得ないのではないだろうか。

 一方でIT系の企業では、既に在宅ワークが続いて1年間以上出社していない人もいると聞く。また、オフィスにいるときでさえ、イヤフォンやヘッドフォンなどを装着して好きな音楽を聞きながら仕事をしているという風景をよく見かける。むしろ、ベンチャー企業ほどそのような形で業務に励んでいるイメージがあるかもしれない。

第4世代Echo Dot 好きな音楽を聞きながら仕事をする人も多いだろう

 在宅ワークであれば、イヤフォンなど自分にだけ音が届くような装置を使わずとも、スピーカーから存分に音を出せる。若い頃は、まだラジカセやステレオコンポなどが音楽聴取シーンの主流だった筆者だが、今や音楽もサブスクリプションで楽しむ時代だ。スマートフォンやPCを音源としたり、スマートスピーカーを使ったりすることで円盤(CDやレコード)が手元になくても好みの曲、気分やシーンに合った曲を聞ける。

 筆者は過去の遺物としてコンポ類を全て処分してしまったこともあり、音楽を聞きたくなったらスマートスピーカーを利用している。「Alexa、朝のジャズをかけて」とか「気分の上がるクラシックをかけて」と言うだけで、自分の今まで知らなかった、しかもそのときの気分にマッチした曲をお供に作業できる。すてきな21世紀だ。

 ただし、音楽を流していて困るのが「この曲を最後まで聞いていたいのに、別の部屋に行かなければならない事態」が生じてしまうことだ。筆者はとにかくズボラなので、「行かなければならない」にもかかわらず、「最後まで聞いていたい」欲求が勝ってしまい、結果として作業が遅れてしまうことが多々ある。これではいけない。

 ステレオコンポなどでは、解決する方法を思いつくことすらできないが、スマートスピーカーならこの問題は軽々と解決できる。家に複数のスマートスピーカーを置いて、それらを連携させればよいのだ。

第4世代Echo Dot 今回は第4世代Echo Dotなどを使って快適な在宅ワーク環境を目指す

まずは家中のEcho端末をグループ分けしよう

 現在、筆者宅で稼働しているのは、Amazonのスマートディスプレイ「Echo Show 5」が2台、10型ディスプレイ搭載の「Echo Show」、丸形ディスプレイの「Echo Spot」、プラグイン式スマートスピーカーの「Echo Flex」だ。2階にEcho Show 5が2台、残りは全て1階にある。

第4世代Echo Dot こちらは1台分の価格で2台手に入る、というセール時に購入した5型ディスプレイを備えたスマートディスプレイ「Echo Show 5」

 デバイスは、スマホのAlexaアプリを利用して登録する。ついでに、それぞれの端末を設置した部屋の名前も登録しておいた。

 端末のある部屋名を登録すると、部屋名を指定して音楽再生ができるようになる。例えば、「仕事部屋でナパーム・デスをかけて」「リビングでロバート・パーマーのリップ・タイドをかけて」などだ。それぞれのEchoに名前を付けないと、「誰ソレさんの3番目のEcho Show」などと自動的に名前が付けられてしまうが、操作対象の端末が「何番目」なのかを覚えておくのは難しい。端末に名前を付けておくことも可能だが、部屋名でコントロールできるのであれば、その方が直感的で覚えやすいだろう。

 そして、部屋名はそのままグループ名になる。Echo Show、エアコン、照明器具など、同じ部屋にある家電やスマート家電、スマートスピーカーをひとまとめにできるのだ。これにより、別の部屋からワンアクションでその部屋の全ての電源をオフに切り替えられるのだが、今回の趣旨からは外れるので詳細は別の機会に譲る。

 さて、Alexaアプリでは、グループに階層を作れる。フォルダー階層のようなもので、リビングとキッチンを「2階」というグループに、玄関や仕事部屋を「1階」というグループに入れ子状に収められるのだ。こうしておけば、さらに操作は簡単になる。「リビングとキッチンの」などと複数のグループ(部屋名)ではなく「2階の」と指定して音声コマンドを送ればよい。可能な限りズボラに行きたいという筆者のニーズに応えてくれる仕様といえよう。

第4世代Echo Dot グループを階層状にするには、Alexaアプリ内の「デバイス」タブを開き(左)、「+」(追加)ボタンをタップする。表示されたものの中から「グループを追加」を選び(中央)、「部屋またはグループを統合」の方をタップしよう(右)
第4世代Echo Dot 今回は「一階」としたが、任意の名前も付けられる(左)。「一階に部屋またはグループを追加」ページで作成済みのグループにチェックを入れたら「次へ」をタップする(中央)。これだけで複数の部屋をひとまとめにできる(右)

 続いては、好みの曲を最後まで通してで聞きたい! という場合にどうするかだ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年11月09日 更新
  1. 新型Macに搭載された「M4チップ」「M4 Proチップ」の実力は? 実機をテストして分かったこと (2024年11月07日)
  2. M4チップ搭載の新型「MacBook Pro」は堅実な選択肢へと進化した1台だった 試して分かった違い (2024年11月07日)
  3. 小さなボディーに秘めたるパワー! 「AYANEO POCKET MICRO」で遊び倒す モデルによって違いはある? (2024年11月08日)
  4. 相変わらずゲームシーンでは“チート級”の実力 11月15日発売の高コスパCPU「Ryzen 7 9800X3D」(約8.7万円)を試して分かったこと (2024年11月06日)
  5. JBLの有線イヤフォン「Quantum 50C」はどんな感じ? ゲーミング向けってどういうこと? (2024年11月07日)
  6. ASUS初のラピッドトリガー対応65%キーボード、約47gのカーボンマウスなどが11月に日本上陸! (2024年11月08日)
  7. HHKB Studioの新色「雪」が登場! キー刻印の視認性を上げるカスタムをやってみた 新色登場の背景にはApple Vision Proの存在も (2024年11月07日)
  8. 「Pixel Watch 3」ユーザーが「Apple Watch Series 10」を使って分かった驚き (2024年11月05日)
  9. ノア精密、NTPで時刻合わせが可能な無線LAN対応の壁掛けアナログ時計 (2024年11月07日)
  10. Copilot+ PC向け新機能「リコール」また延期、12月にプレビュー提供へ プライバシーの不安、払拭できず? (2024年11月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー