比較的コンパクトなボディーにCore i9-13900Kを“空冷で”搭載したとなると、気になるのはきちんとパフォーマンスを引き出し切れるのかという疑問が湧いてくる。
そこで幾つかのベンチマークテストで実力を試してみることにしよう。今回テストしているNUC 13 Extreme Kit(NUC13RNGi9)は「Intelお勧め構成」である。一部は紹介済みだが、主要なスペックは以下の通りだ。デバイスドライバー類は2月10日時点において最新バージョンを用い、電源設定はデフォルトの「バランス(Balanced)」を用いている。
まず、CGのレンダリングを通してCPUの性能をチェックする「CINEBENCH R23」を実行してみよう。結果は以下の通りだ。
CPUの先行レビュー時と比べると、マルチコアのスコアは7438ポイントほど低いが、シングルコアのスコアは遜色ない。
シングルコア性能がモノをいうことが多いゲーム用途であれば、空冷でも十分な性能を発揮できそうである。事実冷却ファンは余裕があるようで、それほど高速回転にはならなかった。
一方、CGレンダリングなどマルチコア性能がモノをいう用途の場合、空冷ゆえに水冷システムと比べると少しの性能低下は避けられないようだ。ただし、それでもEコアが増えたこともあり第12世代のCore i9-12900Kよりも高いパフォーマンスは発揮できる。ファンの音も大きくなるものの、一般的なゲーミングデスクトップPCでイメージする“ごう音”からはほど遠い。「パワフルなのは結構だけど、うるさいのは耐えられない」という人にもピッタリかもしれない。
続けて、PCの総合ベンチマークテスト「PCMark 10」で普段使いの性能を確認してみよう。スコアは以下の通りだ。
いずれも「現役最高スペック」にふさわしいスコアといえる。Productivityは主にCPU、Digital Content Creationは主にGPUのパワーで良好なスコアを記録した。写真や動画の編集に使うのであれば、Intelお勧め構成は結構いい感じで使えそうである。
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