「Xperia」は“デキる女性が持ってそう”――Androidは女性の心をつかめるか

» 2010年02月17日 12時39分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 Androidのユーザーコミュニティである日本Androidの会が2月15日、女性の視点でAndroidの開発や端末を語るイベント「Andronjoナイト!」を開催した。同イベントは、女性が楽しめるアプリや端末の活用方法を発信すべく、ライターの矢野りん氏を中心に結成された“日本Androidの会 女子部”が企画したもの。ガジェット好きの男性視点で語られがちなスマートフォンの世界だが、イベントでは女性にとって“イケてる”Androidの姿が紹介された。

photo Note padの起動画面。味気ない画面は確かに“イケてる”とは言いがたい

 最初のセッションでは、女子部のメンバーで図書館検索・予約アプリ「Libraroid」の開発者であるあんざいゆき氏が、AndroidのSDKに付属するサンプルアプリ「Note pad」を“女子にモテる”アプリにカスタマイズしてみせた。同アプリは名前通りのメモツールなのだが、初回起動時のまっさらな画面をあんざい氏は「何をしていいか分からない」「不親切」と一刀両断。画面に「menuボタンを押してメモを追加してください」といった案内を表示する改善策を“よくある例”として示すも、「テキストだけでは格好がわるい」と、手描き風の画像による案内にカスタマイズした。さらに、「つめが甘いと女心はつかめない」と、メモのリストを区切る線を手描き風の画像で表現するなどの細やかな工夫を盛り込んだ。「XMLだけでアプリの見た目はいろいろカスタマイズできる。女子にモテるアプリをバリバリ作ってほしい」(あんざい氏)


photophoto 紙をちぎったようなデザインや、手描き風の罫線など、メモツールとしての雰囲気を演出したアプリにカスタマイズされていく

 続く女子部メンバーによるディスカッションでは、メンバーのお気に入りアプリとして、動物の鳴き声が楽しめる「Animal Sounds」や、さまざまなエフェクト付きの写真が撮れる「FxCamera」といったアプリの名前が挙げられたほか、「知育系アプリなど、子育てを支援するようなアプリもほしい」といった意見が交わされた。また、組み込みデバイス向けプラットフォームとしても注目されているAndroidに対して、「例えば冷蔵庫で天気やニュース、料理のレシピが見られたり、病院や図書館を検索できたりすれば便利。冷蔵庫は10年に1度ぐらいしか買わないので、そうした機能があれば、3万円ぐらい高くても買ってしまうかも」といったコメントもあった。

 イベント後半では、女子部のhiromi氏による、アプリアイコンのデザインに関するアンケートとアドバイスが紹介された。同氏は「Google Moderator」を使ったアンケートで、男性および女性に人気のあるアイコンを調査。男性にもっとも人気のあったアイコンは「Twicca」のアイコンであり、女性にもっとも人気があったのは「MyCloset」のアイコンだったという。アンケートでは男性がセンスがいいと感じるアイコンの条件として「アプリの内容の分かりやすさ」を挙げる傾向が強かったが、hiromi氏は、女性の心に響く“カワイイ”アイコンを作ることの重要性もあわせて主張した。同氏は「スマートフォンが普及するには、女性にも使える必要がある。ハード面の格好わるさはアプリの魅力で補うしかない」と語り、「もっと自由で大胆なデザインのアイコンが作れるはず」と開発者に呼びかけた。

photophoto 男性がセンスがよいと感じるアイコンを集めた画面(写真=左)と、女性がかわいいと感じるアイコンを集めた画面(写真=右)。まだまだ女性を満足させるようなかわいらしいアイコンのアプリは少ないと、hiromi氏は指摘する

「Xperia」は「おしゃれでびっくり」

 最後のセッションでは、女性ならではの視点でスマートフォンの情報を交換する団体「Women's Smartphone Network」の代表であるtunakko氏が、「Nexus One」と「Xperia」の印象を女性ならではの視点で語った。

photo Nexus Oneに関するtunakko氏の意見

 まずNexus Oneに対してtunakko氏は「写真では安っぽく見えたが、実物は高級感があった」と語る。また、ライブ壁紙の採用や液晶のきれいさ、5Mカメラの搭載といった特徴に同氏は魅力を感じたようだ。しかし、「ボディが滑りやすい」「トラックボール以外のボタンが反応しないことがある」など、いくつかの問題点も挙げられた。また、同氏によればスマートフォンのボディサイズは女性には大きすぎるようで、「自分はiPhoneを10回ほど落としてしまった。Nexus Oneは、手に持った印象ではiPhoneより横幅がコンパクトでいいと思った」とコメントする。


photo Xperiaはブラックとホワイトとで背面がマット、光沢仕上げと異なる処理が施されており、こうした配慮もtunakko氏の心をつかんだようだ

 一方、Xperiaに関しては「おしゃれでびっくりした。ヨーロッパのデキる女性が持っていそうなイメージ」とデザインを高く評価。カメラボタンといったハードキーが充実している点も、うれしいポイントだという。爪を伸ばしていると、静電容量方式のタッチパネルでは操作がしにくくなる場合があるが、そんなときに物理キーがあると助かるようだ。また、端末にストラップホールが設けられていることも利点として挙げられた。

 さらにXperiaに対して同氏が感動したというのが、端末の内覧会で発見したという、充実した周辺アクセサリーの存在だ。iPhoneを除いた多くのスマートフォンは、量販店などで手に入る専用アクセサリーは少ない。「男性向けの端末を女性らしくしたいユーザーは苦労をしているのでは」と、アクセサリーの必要性をtunakko氏は訴える。

 Xperiaが搭載する日本語入力システム「POBox Touch」に関しても、tunakko氏は軽快な動作や変換のしやすさを評価し、「これまでガラケー(日本のケータイ)を使っていた人にも乗り換えやすい」とコメント。顔認識機能付きカメラや、YouTube再生時の画面の美しさ、各種SNSの更新を一度に確認できる「Timescape」といった機能に対しても好感を持ったようで、ソフト、ハードの両面で“イケてる”端末であることを主張した。

 最終的にtunakko氏は、Nexus OneとXperiaを「見た目」「持った感じ」「UI」「ハードキー」「カメラ」「アクセサリー」の6項目で比較し、結果は「持った感じ」以外の項目でXperiaに軍配が上がった。

photophoto tunakko氏が自作したNexus One用のカバー。メモ帳も収納できる。さらに、カバーに収まったNexus Oneは、矢野りん氏渾身の“キラキラライブ壁紙”により女性らしさが演出されている。さらに、ソフトウェアキーが“チョコレート”のデザインにカスタマイズされているのも見逃せない。ライブ壁紙とソフトウェアキーの実装には、日本語入力アプリ「Simeji」の開発者であるadamrocker氏が協力した

 スペインのバルセロナで開幕した「Mobile World Congress 2010」では、英Sony Ericssonが「XPERIA」シリーズの新モデルとして「Xperia X10 mini」と「X10 mini pro」を発表した。どちらも片手でも操作しやすそうなコンパクトな端末で、ピンクや黄色といったポップなカラーバリエーションが用意されるなど、女性ユーザーも意識したデザインに仕上がっていた。カスタマイズ性の高さがウリのAndroidでは、“着せかえ”感覚でUIをかわいらしく演出することもできるはずで、“ラブリー”“キュート”と表現したくなるスマートフォンが登場する日は、案外近いのかもしれない。

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