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» 2014年06月18日 17時12分 UPDATE

「不正取引の事実ない」 KDDI田中社長が株主総会で不正疑惑報道を否定

KDDIは第30期株主総会で、NTTの光回線卸売りやスマホオプション品をめぐる不正取引疑惑報道などの質問に答えた。

[村上万純,ITmedia]
photo KDDI田中孝司社長

 KDDIは6月18日、第30期定時株主総会を開催。同社の田中孝司社長が登壇し、第30期の事業報告や31期の事業戦略を発表した。

 30期からは「マルチネットワーク・マルチデバイス・マルチユース」の“3M戦略”をベースに「本格的な利益拡大」(田中氏)を目指したという。800MHz帯(プラチナバンド)における4G LTEの国内実人口カバー率が2014年3月に99%に達したほか、新たに発売したスマートフォン全機種をプラチナバンドの4G LTEに対応させた。「auスマートパス」や「auスマートサポート」といったサービス面でも他社と差別化を図り、ユーザー満足度の向上に努めてきた。2014年2月24日にはauの契約者数は4000万を突破し、3月17日にはauスマートパスは1000万契約を達成している。


photophoto 「マルチネットワーク・マルチデバイス・マルチユース」の“3M戦略”(写真=左)。30期における2つの戦略(写真=右)
photophoto 800MHz帯の4G LTEの国内実人口カバー率は99%に達している(写真=左)。ユーザー1人あたりの月額平均収入(ARPU)は前年比でプラスに好転した(写真=右)

 30期の連結業績は営業収益、営業利益ともに好調で、全セグメントで増収・増益を実現した。そのほか、災害用大ゾーン基地局の導入の取り組みについても紹介した。

photo 災害用大ゾーン基地局の導入

2期連続の営業利益2桁成長を目指す

 2014年4月30日の決算発表会でも田中氏が述べたように、KDDIはユーザー数とARPUの拡大に注力していく。その上で「『auらしさ』による他社との差別化」「ネットワークの強化」が肝になると田中氏は話す。

photophoto ユーザー数とARPUの拡大に注力(写真=左)。31期の課題(写真=右)

 2014年夏モデルでは下り最大150Mbpsのキャリアアグリゲーション(CA)とWiMAX 2+をサポートする端末を投入したほか、5月21日に電子マネーサービス「au WALLET」の提供を開始するなど、端末やネットワーク、サービス面で他社との差別化を図るKDDI。「au WALLETは受け付け開始から23日で累計100万契約を突破した」と田中氏は胸を張る。

photophoto あらゆるジャンルで「auらしさ」を磨き上げる(写真=左)。電子マネーサービス「au WALLET」(写真=右)

 31期の業績予想については、2期連続で営業利益の2桁成長を、株主への年間配当金もさらなる増配を目指す。

photophoto 31期も営業利益2桁増を目指す

不正取引は「事実なし」

 質疑応答では、事前の紙面質問のほか、現場でもNTTの光回線卸売りやスマホオプション品をめぐる不正取引疑惑報道などについての質問がぶつけられた。

 KDDIは、NTT東西地域会社が光回線のサービス卸事業を始める計画について、競争環境を阻害しないか十分な検討を行うよう求める要望書を6月10日に総務省に提出した。そのことについて株主から改めて同社の対策や今後の方針を問う声があった。

 田中氏は「今回のNTTの計画については、これまで整備されてきた事業者間の公正競争ルールを逸脱し、卸取引を実現することで将来的な独占につながっていくと危惧している。現実的にはNTTの再統合、一体化につながるのではないか。弊社単独で総務省に対応を求める要望書も出している」と改めて警鐘を鳴らした。

 スマートフォンのオプション品をめぐる不正取引疑惑の報道が流れた件については、「厳正かつ徹底的に調査した結果、不正な取引はないことが判明した。疑惑が発生したこと自体が問題だと認識しているので、課題を広く検討してさらなる経営改善に努めていく」と田中氏は答えた。これは、2014年3月下旬にKDDIの社員が株主宛に送ったとされる内部告発状に関する質問だ。告発状によると、同社は2012年11月からスマートフォンの修理などを行うA社に対し、スマホ関連製品を計10億円以上発注してきたという。

 シニア向けにもっと使いやすく安価なスマートフォンが欲しいという要望も出た。KDDI代表取締役執行役員専務の石川雄三氏は「2014年夏モデルから『auベーシックホーム』という分かりやすいユーザーインタフェースを採用している。日本は高品質な端末が求められる傾向があるので、価格については今後検討しながら決めていく」と説明した。田中氏も「スマートフォンの加入率が総契約数の半分近くを占めるところまできたので、今後はシニア向けにお客様目線で受け入れられる端末を提供していきたい」と語った。

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