スマートフォンは毎日手にするものなので、持ちやすさも気になるところ。4機種とも快適に持って操作できるのだろうか。また、5型クラスのサイズだと多少の割り切りは必要だが、片手での操作性もあわせてチェックした。
ARROWS NXの本体は丸みを帯びていて持ちやすく、頑張れば片手でも端から端まで指が届く。4機種の中では一番片手で操作しやすい。電源キーが左側面の真ん中近くにあるので、片手(特に左手)で押しやすい。本体背面にあり、タッチするだけで画面が点灯する指紋センサーも、片手操作の強い味方になってくれる
GALAXY S5も、本体は丸みを帯びていて角も削がれているので持ちやすい。頑張れば片手でも操作できる。なお、タッチの感度が良すぎるためか、片手で持ちながら親指を伸ばしたときに、手のひらが画面の端に当たって、ホーム画面だとアイコンをタップしたと判定されなど、誤操作が多かった。電源キーが右側面の中央部に近い位置にあるので、片手でも押しやすい。
ホームボタンには、GALAXY Sシリーズの伝統ともいえる物理キーを搭載している。昔は物理キーの方が押しやすいと思っていたが、不思議なもので、オンスクリーンキーに慣れた今は、押すのにちょっと力のいる物理キーの方が違和感を覚えるようになった。とはいえ、しっかりとした押下感を得られる物理キーを好む人も多いだろう。
AQUOS ZETAも、4隅の角が削がれているので手になじみやすい。3辺狭額縁設計の効果もあり、5.4型にしては幅はそれほど大きくないと感じる。それでも幅が約74ミリもあるので、画面の端から端までは指が届きにくい。文字入力はキーボードを左右に寄せれば片手でも問題ない。電源キーが右側面の上部にあるので、片手では少し押しにくい。握るだけで画面が点灯するグリップマジックもあるが、意図しないタイミングで画面が点灯することもあり、一長一短だと感じている。
Xperia Z2は、端から端まで指を届かせるのは難しいが、幅が1ミリ減った分、Xperia Z1よりも片手で操作しやすくなっている。ボディは一見するとスクエアだけど、角が丸いので手に優しい。左手で持つと、ちょうど電源キーとボリュームキーが手に当たるのが煩わしいが、その分電源キーはとても押しやすい。
最後にディスプレイの見やすさもチェックしておこう。まずは視野角。同じフルHD(1080×1920ピクセル)の写真を表示して、いろいろな角度から見比べてみた。輝度は最大にしている。有機ELを搭載しているGALAXY S5と、IPS方式の液晶を搭載しているXperia Z2が、この中では視野角が広くて見やすい。ARROWS NXとAQUOS ZETAは、斜めからだと白飛びした表示になってしまう。
同じく最大輝度にして、静止画とYouTubeのHD動画を表示して並べてみた。ARROWS NXは滑らかできれいに見えるように補正する「動画補正」「静止画補正」をオンに、AQUOS ZETAは画質モードをくっきり色鮮やかな表現をする「ダイナミック」に、Xperia Z2は失われた画素を復元する「X-Reality for mobile」をオンにした。
夏モデルでは、新開発のバックライトを採用したAQUOS ZETA(PureLED)とXperia Z2(Live Color LED)は確かに色鮮やかに表現できていると感じられるが、見比べると、ARROWS NXの液晶もなかなか色鮮やかだ。GALAXY S5はやや暗めに感じる。動画は機種間でそれほど大きな差は感じず、4機種とも鮮明に表示できていた。
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