「Viber」は世界中で利用されている無料VoIPアプリの定番。利用登録時には、入力した電話番号宛てに4桁の認証コードがSMSで送信されてくるため、SMSを受信できる携帯電話番号が必要で、この電話番号がViberのIDとなる。今回使用したSMS対応のMVNOのSIMでも問題なく登録・利用できた。
Viberはスマートフォンの連絡先リストにアクセスし、登録されている連絡先からViberユーザーを抽出する。安全面を重視して連絡先を読み込ませずに使うこともできるが、使い勝手はかなり悪くなる。Viberアプリで連絡先リストを表示させると、無料通話やメッセージを送れる人にはViberマークが付いている。Viberユーザーだけをソートすることもできて分かりやすい。ここからやり取りしたい相手を選び、「無料通話」をタップすると発信。メッセージ画面や履歴から相手を選んで発信することもできる。なお、グループチャットには対応しているが、グループ通話はできない。通話を拒否したい相手の着信を拒否する「ブロックリスト」機能も備えている。
また、ViberにはViberを利用していない相手や固定電話にも安価に電話をかけられる「Viber Out」という機能がある。Viber Outクレジットを購入して利用するプリペイド方式の通話サービスで、日本国内の携帯電話には1分10円程度、固定電話には1分2.4円程度で通話できる(2014年8月中旬時点)。ただ、相手には電話番号が非通知になったり、表示されたとしても折り返し電話ができなかったりする。データ専用SIMを利用する場合は通常の電話はできないので、発信専用サービスと考えるといいだろう。050IP電話のように、つながる電話番号が付与されると、Viber Outももっと使いやすくなりそうだ。
Viberはプッシュ・ツー・トーク(PTT)機能を利用できるのも面白い。メッセージ画面でマイクアイコンタップすると「ボイスメッセージ」ボタンが表示され、声のメッセージを録音して送ることができる。互いにボイスメッセージを起動していれば届いた音声が自動再生され、トランシーバーで会話するように楽しめる。
LINEによく似た機能を備えた無料通話・メッセージアプリだが、カカオトークは最大5人までのグループ通話に対応しているのが特徴だ。
初期設定の方法はLINEやViberと同じく、携帯電話番号を登録してSMSで届く4桁の認証番号を入力するというもの。電話番号はSMSが届くものであれば、端末に差しているSIMの番号でなくても手続きできる。SMS対応のデータ通信用SIMでも問題なく登録できた。
使い勝手や機能はLINEとよく似ている。Eメールアドレスを登録してプロフィールや友だち(カカとも)などのデータを引き継ぐことができ、カカともを探すID検索や、QRコードの読み取りや端末を振り合うことで、そばにいる人を友だちに追加できる機能などが備わっている。LINEは日本で圧倒的な人気を誇っているが、韓国ではカカオトークのユーザーが多いといわれる。韓国の友だちとコミュニケーションをするならこちらがいいかもしれない。
無料通話の発信はカカとものリストやトークの履歴からできる。メッセージを送るのと同様に、相手を選び「無料通話」をタップするか、トーク画面で電話アイコンをタップすればいい。グループトークの画面で電話アイコンをタップすれば、グループの全員に発信。相手が受話すれば通話できる。メニューから「招待」すれば人数を増やすことも可能だ。
カカオトークの無料通話はボイスチェンジャーで遊べるのも特徴だ。通話が接続されると、画面上部に2種類の動物(TOMとBENと呼ばれている)のマークが表示され、どちらかをタップすると、相手には加工された自分の声が聞こえる。ビデオ通話には対応していないが、こうした通話で楽しむ機能が多彩な一方、着信拒否機能もしっかり搭載している。
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