今年は多方面から様々なウエアラブルデバイスが発表されているが、また1つ意外な企業からユニークなウエアラブルデバイスが発表された。10月21日にロッテが発表した「RHYTHMI-KAMU」(リズミカム)がそれだ。
RHYTHMI-KAMUはその名の通り、「かむ」ことに焦点を当てたデバイス。イヤフォン型で、耳に装着すると、内部の赤外線センサーが耳の中の外耳道と呼ばれる部分の形状をスキャンし、その変化から「咀嚼(そしゃく)」の動きを読み取るという。
開発を担当した広島市立大学大学院講師の谷口和弘氏によれば、本デバイスは同氏が開発した咀嚼(そしゃく)認識技術「earable」を、世界で初めて実用化したもの。かむ行為を音や光、アニメーションなどでビジュアル化し、かんだ回数やスピードをカウントして記録できるほか、2回連続素早くかむことで音楽プレーヤーのオン/オフなどの操作も可能だ。「手を使わず、目で見なくても操作ができるのがearableの特徴。これまで受信する器官だった耳を使って、発信ができるようになる点が画期的」という。
当面は東京歯科大学スポーツ歯学研究室主任教授の石上恵一氏のもと、スポーツ選手などを対象とした実証実験や研究に用いられる予定。一般発売は検討中で価格等も未定とのことだが、咀嚼(そしゃく)には健康や美容への効果が確認されていることから、将来はそうした分野での応用も期待できるという。
発表会場には谷口氏自身も大ファンというHKT48のメンバーが、スペシャルアンバサダーとして登場。実際に「RHYTHMI-KAMU」を体験した感想が語ったほか、よくかんで食べるなど、美容に気をつけた場合とそうでない場合の、指原さんの30年後のシミュレーション写真も公開され、場を盛り上げた。
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